The 100 best reads from 1983 to 2008 "Entertainment Weekly"による選出。1位が『ザ・ロード』というのは妥当なような意外なような。もっと凄い傑作たくさんありそうだけどねえ。同じ作者なら『すべての美しい馬』とか。2位が「ハリー・ポッター」なのはさもありなんかな。特に『炎のゴブレット』はシリーズ最高傑作として名高い。 10位に『ねじまき鳥クロニクル』が入っている。さすが世界のムラカミ。この調子でノーベル賞もゲットしてほしいところだ。 コーマック・マッカーシー『ザ・ロード』(2006)【Amazon】 J・K・ローリング『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』(2000)【Amazon】 トニ・モリスン『ビラヴド』(1987)【Amazon】 Mary Karr "The Liars' Club"(1995)【Amazon】 Philip Ro
★★★ The Fortress of Solitude / Jonathan Lethem 佐々田雅子 訳 / 早川書房 / 2008.7 ISBN 978-4152089380 【Amazon】 70年代のブルックリン。白人の少年ディランは、ディーン・ストリートで様々な出自の子供たちと遊んでいた。ニクソン辞任の年、隣に引っ越してきた黒人ミンガスと親友になる。ディランは浮浪者から空飛ぶ指輪を譲り受け、ミンガスと共に「エアロマン」になるのだった。 ソフトカバー800ページ。分厚かった……。 ポップカルチャーをふんだんに織り交ぜて、ストリートの生態を活写している。これは子供時代を支点にした一種の青春小説だろうか。漫画や音楽にどっぷり浸かりつつ、落書きアートやドラッグにも興じる。道を歩ければポケットを探られ、店に立ち寄ったらホールドアップに出くわす。超常ネタが少し入っているものの、『銃、ときど
ネイルで使う材料で、DIY時の木割れやネジ跡を派手にしたらかわいい OSB合板でちょっとしたボックスをつくりました。 ビス止め下手すぎて木を割ったり穴あけすぎたりした場所に、好きな派手色の樹脂を詰めてパテ代わりにしてみました。 ちょっと某HAYっぽみ出て可愛かったので、自分用にメモです。 手順 塗装 派手色グミジェルで失敗部分…
『双生児』も『限りなき夏』も出たときにスルーしてしまったのは、『奇術師』とこの『逆転世界』を積読してたから。――ようやく片方が読めた。 逆転世界 (創元SF文庫) 作者: クリストファープリースト,Christopher Priest,安田均出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 1996/05/18メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 53回この商品を含むブログ (76件) を見る しかし、ここでは<逆>こそルールなんだ。(289ページ) 成年に達して託児所を出たヘルワード・マンは、都市の未来測量ギルドへの加入を志望し、見習いとして各ギルドの仕事を体験してまわる。その中で、彼は世界の驚くべき秘密と、都市が移動しつづける必然性を知る。 ――なるほど逆転世界。この世界設定はすごい発想だ。同じイギリスの、世代も同じ奇想SF作家イアン・ワトスンと並び称されるだけのことはある。まったく脱帽のア
盲音楽師 (岩波文庫) 作者: コロレンコ,中村融出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1954/04/25メディア: 文庫 クリック: 5回この商品を含むブログ (1件) を見る 生まれつき盲目だが類まれな音楽の才能をもつピョートルの、誕生から幼少期・青年期を経て初舞台に立つまでを描いた作品。 主人公が盲目の音楽家という設定ではあるが、基本的にはかなり正統派、というか王道な成長小説。ロシア南西の田舎の裕福な家に生まれたピョートルが、母アンナには甘やかされ、かつてガリバルディとともに戦った叔父マクシムには熱心に教育され、笛が得意な農民イオヒムに影響されたりして自己形成していく様子が描かれる。その途中では、幼馴染の少女エヴェリーナとの友情が愛情に変わることとか、ほかの盲人との出会いをきっかけに精神的な危機(大時代な言葉だ)を迎えることなども語られる。物語終盤の、この精神的な危機を語る段なんか
(Amazonに登録なし?) ぼくら動物の未来を受け継ぐのはきみだ、きみこそふさわしい(377ページ) フランスのSF、という珍しさにひかれて、サンリオSF文庫に入ってるやつをちまちま集めてきた。とりあえず今まで読んだやつはどれもなかなかいい本だったが(『この狂乱するサーカス』は読んでる途中はいまいちだったけど、あれ読んだのは私自身の体調がよくないときだったので、いまいちなのは本ではなく読者だったかもしれない)、ここへきてとうとう大当たりを引き当てた。それがこれ。 内容は人類文化の崩壊から再生に至るまでの未来史を描いた連作短篇集で。大学講師の視点を通して末期的な都市の状況を描く「その日もまた、86511人が悪性アノミーの餌食となった」、崩壊が確定的となった世界での一家族の破滅を描く「そして、円かなる一家団欒の夕餉に……」、わずかに生き残った閉鎖的な施設に、外の世界から二人の男がやってくる「
ストリンドベリ名作集 (1975年) 作者: ストリンドベリ,毛利三弥,千田是也,岩淵達治,石沢秀二,高橋康也出版社/メーカー: 白水社発売日: 1975メディア: 単行本 クリック: 34回この商品を含むブログ (4件) を見る 「少なくともわたしは、良心なんてもの、知らないわ。」(233ページ) 劇作家モーリスには、愛人ジャンヌと彼女との娘マリオンがいるが、芝居で成功を収める夜、親友の恋人アンリエットと恋仲に陥ってしまう。モーリスはアンリエットと結婚するため、マリオンの死を願う言葉をつぶやくが、マリオンは実際に死んでしまう。 ……あれ? 『父』や『令嬢ジュリー』の劇薬じみたインパクトがぜんぜんないんだが……ストリンドベリはいったいどうしてしまったんだろう? 解説によると、1892年(『令嬢ジュリー』から四年後)から五年間、ストリンドベリはスランプ(どころじゃない状態)に陥っていたらしい
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く