「スプレッドシート統制」に向けた取り組みは、どのようなステップを踏みながら進めていくべきなのだろうか。 最初に着手する作業となるのが、スプレッドシート資産の「棚卸し」である。つまり、社内の財務に関わる業務プロセスにおいて、どんなスプレッドシートが利用されているのかを明確にすることが統制の第一歩となるわけだ。例えば、内部統制の主幹部門が関連業務部門に呼びかけ、各部門で利用している財務関連のスプレッドシートを報告させることが、現実的な方法としてあげられるだろう。 続いて、棚卸しにより洗い出されたスプレッドシートの中から、「統制対象の特定」を行うことが第2のステップとなる。“財務関係”と一口に言っても、予算管理などの管理会計の部分に属するものもある。それでは、統制すべきスプレッドシートを決定する際には、どのような視点が必要なのだろうか。 「統制すべきスプレッドシートの決定には、金額的重要性という