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ブックマーク / piano-fire.hatenablog.jp (11)

  • うまくない見開きの使い方/pixivの漫画投稿システムがダメな理由 - ピアノ・ファイア

    創刊号では「ムダな見開きが多すぎる」と批判され、第2号ではその見開き多用も「控えめになった」……などと話題だった雑誌『コミックギア』ですが、 コミックギア VOL.1 (まんがタイムKRコミックス ギアシリーズ) 芳文社 2009-08-11 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Toolsコミックギア VOL.2 (まんがタイムKRコミックス ギアシリーズ) 芳文社 2009-11-11 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools ……この話になると、たいていの人は「大ゴマ多用=悪」という単純な理解をしていることが多いと思います。見開きや大ゴマの「うまい多用の仕方」と「よくない多用の仕方」をあまり区別せずに、なんとなく「大ゴマはムダだから悪い」と考えているのではないかと。 逆に言えば、「うまい使い方の場合のうまい理由」を説明できていない、

    うまくない見開きの使い方/pixivの漫画投稿システムがダメな理由 - ピアノ・ファイア
    mickoh
    mickoh 2009/11/20
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  • 漫画的にキマった構図の気持ちよさ/ネットで読める『みかこさん』 - ピアノ・ファイア

    最近(今更)、モーニングを読んでいて気付いたんですが、 『みかこさん』 今日マチ子 - #198 のばした手 (講談社「e-1day」) 今日マチ子さんの漫画がネットで読めるのっていいですね。 しかもクリエイティブ・コモンズ・ライセンスを適用させてるみたいで、ブログでのページの引用もOKとのこと。 うーん、これは漫画論者の悲願である「自分のサイトで漫画のページを見せながら漫画を語る」ことがやりやすくなったってことだぞ……(今までも「引用の範囲内」でやってたことではありますが)。 というわけで、好奇心も兼ねて一丁張ってみます。 > 左のページは雑誌で読んだ時にも「おっ」と思いましたけど、おもしろい。 天地軸を90度回転させることで、「上のキャラから下のキャラへの」自然な重力が感じられるようになって、《彼女の口から/言葉が落ちてくるのを》というナレーションの「落ちてくる」という言葉通り、上から

    漫画的にキマった構図の気持ちよさ/ネットで読める『みかこさん』 - ピアノ・ファイア
  • 「お若いの! あんたが生まれた瞬間に歴史が始まったわけじゃないんだぜ」 - ピアノ・ファイア

    ブログ更新を再開する前に小話を。 10年くらい前にネットで見かけたことがあって、もう誰が発言者だったのかも忘れたのに今も印象深く残っているのが「お若いの! あんたが生まれた瞬間に歴史が始まったわけじゃないんだぜ」みたいな意味の言葉だった。 「10年くらい前にネットで…」という前置き自体が、ここ数年にネットを始めたばかりという人には「あんたがログインする前からネットは存在していたんだぜ」的な言いざまになりそうなもので(んで当然ぼくが始める前からネットの前身はあったはずで)、当時はニュースサイトもブログもアンテナも無く(巡回プログラムはあったはず)、アングラ感の溢れるテキストサイトが沢山あったのだ。今はログすら存在せず検索してもひっかからない(実際、何度も検索しようとして諦めたのだけど)、そんなサイトのひとつで読んだのかもしれない。 まぁ今はネットの話ではなく、歴史の話をしたい。 自分が歴史

    「お若いの! あんたが生まれた瞬間に歴史が始まったわけじゃないんだぜ」 - ピアノ・ファイア
  • 『ヒストリエ』論、あります - ピアノ・ファイア

    http://blog.taco.shop-pro.jp/?eid=473120 Review House 02 - タコシェオンラインショップ(通販ページ) タコシェさんに置かれてるみたいなのでそろそろ宣伝しておきます。 ぼくが漫画の視覚論? 画像論みたいな話を『ヒストリエ』に絡めて書いて寄稿した『Review House』っていうインディーズの雑誌です。 タコシェさん以外の書店にも置いてあるみたいですが、ほとんど東京のお店なんじゃないかな……。 編集さんと相談して、文学フリマのウチのブースで委託販売できるように手配もしています。 泉信行の記事は4ページほどで、それだけを目当てに買うには割高なかもしれませんが、宜しくお願いします。 ●泉信行「「白さを見る」のか?「白く見える」のか?――岩明均『ヒストリエ』における「神の目」の意識」 記事のタイトルはこんな感じですが、ちょっと導入の部分だ

    『ヒストリエ』論、あります - ピアノ・ファイア
    mickoh
    mickoh 2008/10/22
    >「絵そのものを見る」感覚のラインとは別に、「世界がその絵のように見えてくる」感覚のラインが並んで存在している。
  • メディアと受け手の関係について考えなければいけないこと - ピアノ・ファイア

    某所で書いていたメモを手直しして転載。 ストーリーテラーにとって「描きたい展開」と「描きたい展開に持っていくための展開」はまるで別物なのに、それを区別できない受け手はホント見てて可哀想 例えば、自分のブログなんかの文章の前半だけ読んで、後半は読み飛ばしている読者から「あなたが前半で言っていることは最低です」とかコメントを付けられたら「あー(国語的な意味で)可哀想な人だな……」と思うでしょう 話の途中で「こんなものが描きたかったのか」などと印象を決め付けるのはそれと同じようなもの これは物語にかぎったリテラシーの問題のようですが、もっと日常的な「人の話は最後まで聞きなさい」に通じる問題かもしれなくて、「きっとこの人は、会話した時でも人の話を最後まで聞かないタイプなのかしら」という空気は、受け手の感想からでも伝わってくる気がすることがあります(←こういう先入観を「決め付け」と言いますが) しか

    メディアと受け手の関係について考えなければいけないこと - ピアノ・ファイア
    mickoh
    mickoh 2008/07/17
    読む(書く)ことと信用すること、外を想像すること
  • マンガ夜話屈指の回『ハチミツとクローバー』 - ピアノ・ファイア

    夕べ放送された「BSマンガ夜話」の『ハチミツとクローバー』回が、歴史に残るくらいの素晴らしく充実した内容で、感動です。 『漫画をめくる冒険』上巻や、ユリイカ「荒木飛呂彦」号の拙論、ユリイカ「マンガ批評の新展開」号の「夏目・宮・泉鼎談」と『3月のライオン』論などを先に読んでいた人達にとっては、また別の視点での感動があったんじゃないでしょうか。 漫画をめくる冒険―読み方から見え方まで― 上巻・視点 泉 信行 ピアノ・ファイア・パブリッシング 2008-03-14 ユリイカ 2007年11月臨時増刊号 総特集=荒木飛呂彦〜鋼鉄の魂は走りつづける 青土社 2007-11-26 売り上げランキング : 11795 Amazonで詳しく見る by G-Toolsユリイカ 2008年6月号 特集=マンガ批評の新展開 青土社 2008-05-26 売り上げランキング : 2035 Amazonで詳しく見

    マンガ夜話屈指の回『ハチミツとクローバー』 - ピアノ・ファイア
  • 「ことば」とは何か? を本で学ぶ - ピアノ・ファイア

    新書を買いました。 日語の奇跡―〈アイウエオ〉と〈いろは〉の発明 (新潮新書 244) 山口 謠司 新潮社 2007-12 売り上げランキング : 74794 Amazonで詳しく見る by G-Tools ヨーロッパ、中近東、インド、中国など、文明を創り上げて来た国々の言語と、トルコ語、モンゴル語、朝鮮語、日語といった膠着語との間で、「借用語」の比率を調べてみると、興味深いことがわかる。膠着語の文法体系を持った言語は、借用語率が非常に高いのである。 (中略) このような言語的特徴を持つ膠着語は、結果として、文明と文明とをつなぐ架け橋の役割を果たしてきた。 人間の心にとって「言葉」は、コンピュータにとってのOSのようなものです。 OSなので、あくまで見かけ上のインターフェイスでしかないわけですね。効率良く、操作しやすくシステム化されているぶん、バックグラウンドでどういう挙動をしているの

  • リソースバトルとしての『魔人探偵脳噛ネウロ』 - ピアノ・ファイア

    魔人探偵脳噛ネウロ 14 (14) (ジャンプコミックス) (ジャンプコミックス) 松井 優征 集英社 2007-12-04 売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools 14巻が発売されて、「新しい血族」との戦いが前面化したネウロですが、これから展開されるであろう、ネウロの特徴的なバトルの形式について考えてみたいと思います。 パワーバトルと相性バトル 少年漫画におけるバトルというと、大きく分けて「強い方が弱い方に勝つ」力比べであるパワーバトルと、「相性の良さで勝敗が左右される」駆け引き重視の相性バトルという二種に分けられると思います。 パワーバトルでは、強さの序列がハッキリしたヒエラルキーを形作りますが、相性バトルの強弱は絶対的でなく、「Aと戦うと不利だがBには勝てる」というように相対化されやすいのが特徴です。 戦闘力を数値化したドラゴンボールや、「とにかくスケ

    リソースバトルとしての『魔人探偵脳噛ネウロ』 - ピアノ・ファイア
  • 今、『あいこら』が面白い - ピアノ・ファイア

    以前、『神to戦国生徒会』が面白いと書いたのと同じノリで、今、『週刊少年サンデー』で連載中の井上和郎『あいこら』が面白いです。 マガジンで今一番の注目作が神toであるように*1、サンデーで今一番の注目作が『あいこら』だと言えるでしょう。 「面白いけど、アニメ化はしない面白さだな」という点でもこの二作品に通じる何かを感じます(もしアニメ化なんかしたら、どちらの雑誌も末期症状だと思われます)。 ストーリーとしては、こういう話です。 憧れの大都会・東京にやってきたごくフツーの高校生、前田ハチベエ。だが、ただひとつ、彼には女のコに”独特”な好みが… それは、透き通るようなブルーのネコ型パッチリ目、新幹線200系の先端のような胸、アニメのサニーちゃんのような脚、甘ったるい低音ハスキー声… しかし、偶然か奇跡か!? 好みのパーツを持つ女の子4人に一気に出会い、ひょんなことから彼女たちの女子寮の離れに仮

    今、『あいこら』が面白い - ピアノ・ファイア
  • 「愛し萌え」と「愛され萌え」 - ピアノ・ファイア

    (今書いている記事の内容とはあんまり関係ない雑感です) 前から思ってることなんですが、萌えオタクには「愛したい願望が強い派」と「愛されたい願望が強い派」の二派に結構別れるんじゃないかなぁ……ということ。 ぼくは数年前からすっかり前者の性格にシフトしてしまっていて、だから「脳内彼女(妹)とかメイドが欲しい」なんてことは滅多に思わないし、リアルで女にモテないからといって特に不満も何も感じないわけです。「我愛する、故に我あり」みたいな感覚で、それ以外の欲求が薄いんです。 でも『電波男』を読み返してみると、著者の田さんはつくづく後者寄りの人だよなぁと。我愛される、故に我あり。萌え=脳内恋愛、という。ギャルゲーマーにはこっちのタイプが多いんじゃないでしょうか。 この二種のタイプの萌えは、別個に分けて考えないとかなり意見がすれ違いそうなので、萌えについて語る際には意識しておくに越したことが無いと思い

    「愛し萌え」と「愛され萌え」 - ピアノ・ファイア
  • 読書日記:アントニオ・R・ダマシオ『無意識の脳 自己意識の脳』その1 - ピアノ・ファイア

    脳神経科学とスピノザ研究の、『感じる脳』があまりにも名著だったので、同じ著者の前作『無意識の脳 自己意識の脳』を購入しました。 熟読して理解を深める助けに、ちょっと今日から読書日記をつけてみたいと思います。個人メモ的な内容になると思いますが、ご了承下さい。 読書日記は、文からの引用文といずみのの註釈(メモ)で構成されます。 まずは第一章から。 第一章 「脳の中の映画」とは何か p41-42 私の視点では、これまで神経科学はその努力の大半を、私の言う「対象代理」[object proxy]に対する神経的基盤を理解することに注いできた。意識という関係作用において、対象は、その特徴をマッピングするのに適した感覚皮質に、ニューラル・パターンの形で提示される。たとえば対象の視覚的特徴の場合、視覚皮質のさまざまな部位に、つまり一つや二つではなく多くの部位に、ニューラル・パターンが構築され、それらが

    読書日記:アントニオ・R・ダマシオ『無意識の脳 自己意識の脳』その1 - ピアノ・ファイア
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