コントロールトラックと合成される音声の関係を 実際の分析結果に沿って説明します。とは言え、合成は 多くの条件を総合して行われますので、場合によっては ここに示すものとは異なる動作を行います。 ベロシティーは子音を短く弱く発音することで、 声の立ち上がりを早くします。 同時に、ピッチの遷移速度を上げ、早いフレーズに対応可能 な発声を行います。 通常のMIDI信号ではノートオンベロシティは音量を決める 要素です。しかし、初音ミクでは音量は変化せず、 子音の発音やピッチの遷移、音の立ち上がりを指定し、 フレーズの速に追従するための要素となります。 上の例ではベロシティーを0から129まで全範囲で 可変しながら「さ」を発声しています。 母音部の振幅には大きな変化は発生していませんが、 先頭部の子音[s]には、ベロシティーによる変化が見られます。 エンベロープで見ると、ベロシティーが小さい程、子音部