(CNN) 日本で生まれ育ったミュージシャンの加納沖(OKI)氏(62)は以前、自分がアイヌ民族であることを知らなかった。 アイヌの男性と離婚した日本人の母が、加納氏の実父がアイヌであることを伝えなかったのだ。加納氏がその事実を知ったのは二十歳の時だった。 北海道大学の研究者ジェフリー・ゲーマン氏によると、研究者や日本の保守政治家らは数十年にわたり、アイヌを「消えゆく民族」と表現してきたという。 しかし、アイヌの血を引きながらアイヌとして数えられていない人の数が数万人に上る可能性がある、とゲーマン氏は指摘する。アイヌに対する差別により、多くのアイヌの人々は何年も前に自分たちの素性を隠し、日本人と同化する道を選んだため、若いアイヌの人々は自分がアイヌであることを知らぬまま生きているという。 今年4月に成立したアイヌ新法には、北海道のアイヌ民族が日本の「先住民族」であると初めて明記された。同法
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