名古屋市の河村たかし市長と市議会多数会派が合意した名古屋城天守閣の木造復元をめぐり、さや当てが再燃している。河村氏は「2020年完成」を取り下げたのに、「20年完成」の予算案審議を要求。市議会側は反発するが、「木造復元に反対した」と評判が立つことを警戒している。 「取り下げなんてできませんよ」。河村氏は2日、記者団を前に「企業がエネルギーをかけて優先交渉権者になった。正当な理由がない限り一方的なことはできない」と力んだ。 市は「20年完成」を前提に竹中工務店を優先交渉権者に選定。予算案は同社の技術提案をもとに今年度中に準備工事を始める内容だ。河村氏と市議会側は6月に「26~27年完成」で合意。合意を反映して復元を進めるには予算案の組み直しが合理的なため、市議会側や市幹部らは、河村氏が9月議会では予算案を取り下げるとみていた。 河村氏は「公募時の説明書には…