スピードスケートの五輪金メダリスト、小平奈緒選手(36)=相沢病院=の引退レースがあった22日、会場のエムウェーブには、その姿を目に焼き付けようと、早朝から多くの観客が詰めかけた。小平選手が女子500メートルの優勝を決めると、1998年長野オリンピック(五輪)当時に匹敵する6千人超の観客から、大きな拍手が送られた。 小平選手の地元、茅野市の鮎沢志穂さん(48)は「感動と勇気をありがとうと伝えたくて来ました」。午前5時半にエムウェーブに到着すると、すでに周辺には開場を待つ車列ができていた。「奈緒さんが長野県中、日本中から愛されている証しですね」 鮎沢さんの小学5年の娘の粋(すい)さんは2018年平昌五輪で小平選手が500メートルを制したレースを見て、「かっこいい」と思ってスケートを始めた。「奈緒さんが納得する滑りをしてほしい」と、チームメートと「なおさんありがとう!!」と書かれたうちわを持っ