能登半島地震で被災した七尾市内の美術館は、5カ月近くたつ現在も再開の見通しが立っていない。被災者支援が優先のため、施設や作品の修繕は手付かずだ。学芸員は「優先順位を考えると仕方ない」とする一方で、市民からは再開を待ち望む多くの声が寄せられている。(柴田一樹) 能登島ガラス美術館、七尾美術館 繊細なガラス工芸品480点が保管される同市の県能登島ガラス美術館。免震台により、地震被害は1割未満の20点ほどにとどまった。だが、屋外作品のうち藤田喬平さんの「蔵」はつるされていたオブジェが落下したほか、修復不可能になった作品も。施設内のエレベーターは故障し、壁にも多くのひびが入り、安全性が確認できないとして休館が続く。 「いつもはカップルや家族連れで大にぎわいの時期だったのに」。学芸員の小山ちえみさんは5月の大型連休を振り返った。現在は被害作品の修復依頼などで作家や業者とのやりとりに追われる日々。小山
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