来場者とやりとり、個展も開催 能登半島地震を受け「美術の力で何ができるか」を考える対談が、金沢市里見町のギャラリー「ガレリアポンテ」であった。いずれも金沢を拠点に活動する現代美術家の真壁陸二さんと山本基(もとい)さんが登壇し、災害のたびに繰り返される問いに答えを探した。 (小室亜希子) 対談は、同ギャラリーで開催中の真壁さんの個展の一環。2人とも奥能登国際芸術祭の出展作家という共通点がある。真壁さんは地震を受け、個展のテーマを愛着が深い「能登」に設定。日本海沿いの松林を想起させるモノクロの絵画に、原色や銀色のストライプ模様を組み合わせたコラージュ作品などが並ぶ。 地震以降、美術家としてできることをずっと考え続けているという2人。真壁さんは「(作品を通じて)元気になってもらうことくらいしかできない」と切り出し、個展では「いつもより3割増しくらいに」鮮やかな色を使って能登の風景や祭りを表現した