「女性は男性より競争に消極的で、出世争いで不利だ」といわれます。これは根拠のない偏見ではなく、次のような実験で確認されています。 男女2人ずつのグループに計算問題を解いてもらい、正解すると100円の報酬を支払います。5問解けば500円もらえる「出来高払い」の条件では、男女に成績の差はありませんでした。 次に4人を競争させ、もっとも多く問題を解くと賞金の全額を受け取れるという「勝者総取り」にルールを変えてみます。自分が6問解き、残りの3人が5問なら2100円もらえるのですから、みんな必死に問題に取り組みます。この競争によって全体のパフォーマンスは向上しますが、やはり結果に男女差はありませんでした。 最後に研究者は、男性と女性の参加者にどちらのルールが好ましいか訊きます。すると、勝てる確率は同じにもかかわらず、男性の7割強が「勝者総取り」を選び、女性の7割弱は「出来高払い」を望んだのです。 女