マンガの帯カバが捨てられちまうことからいえば、あそこの納本制度は納本の3類型論でいうと文化財保護に位置づけるしかないのに*1、制度的実体化のレベルでぜんぜん文化財保護になってないね。博物館で仏像を収蔵するとき、光背とか台座とかを捨ててるとこなんてないでしょ。 多くの資料を一度に縦覧(つまり、cross reference)できない閲覧システムといい、帯カバなしが普通の、「保存」ならぬ「保管」状況といい、閲覧・保管システムは帝国図書館時代そのままで、ぜんぜん保存にも研究用にもなってないのは、実際に調査研究に使ってみれば身に沁みてわかる。 んで、これがいつから続いとるかといえば、明治初年の全国の公共図書館モデル「書籍館」から変わっておらんのだ。変わるきっかけは明治中期の帝国図書館官制公布の際(1897)と、戦後の国立国会図書舘法(1948)の2回あったわけだけど、後者において目録(書誌)システ