図書館界や出版界の度肝を抜いた「長尾構想」を提案した京大名誉教授の長尾真氏。情報工学の第一線で活躍、京都大学総長や民間から初となる国立国会図書館長を歴任。大学を退官した後も学会や講演に引っ張りだこで、今も京都を拠点に各地を飛び回る日が続いている。 「本当は、未来から来た人なのではないか」。そう言われるほど、長尾氏の研究には先見性がある。1960年代からコンピューターによる言語翻訳を手がけ、文字や画像の認識について先駆的な研究を行なった。その一部は郵便番号読取機にも応用されている。今では当たり前になりつつある人工知能や顔認識技術の向上にも、この頃尽力している。 1990年代からは研究の集大成として「電子図書館」を提唱。インターネット上に情報があふれることを予測し、世界でもまだ珍しかったデジタル情報の記憶装置として、知のインフラを描いた。 日本の情報科学や認知科学を語る上で避けては通れない巨人
![「未来から来た」情報工学者・長尾真、飽くなき人間への興味と哲学への回帰 - 弁護士ドットコムニュース](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/260679af10a94c477213f4574778ea3f514b77d3/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fstorage.bengo4.com%2Fnews%2Fimages%2F9394.png%3F1548289532)