図書館は技術の進歩と制度の変化に対応し、翻弄され、支えられて今日に至っている。私がカタロガーとして図書館員の道を歩み始めた頃、MARC(機械可読目録)は存在していた。しかしその活用は出力された3×5インチのカード目録であった。その後、当時最新のサービス「オンライン情報検索サービス」を担当した。「コンピュータは図書館業務を変える」と聞かされてきたが、館の壁を越え海外のデータベースとアクセスしてサービスを展開するその在り方は衝撃であった。以降、様々な技術と制度の変化に対応しつつ図書館に関わってきた。新図書館建設、図書館機械化、電子ジャーナル、電子情報源組織化と向き合った「CORC」、オープンアクセス、機関リポジトリ、オープンサイエンス…自分の立ち位置も図書館員から教員へ、そして役人との二足の草鞋も履いた。今、未来の図書館を語る際に何がポイントになるか。制度と技術を意識して語ります。