デジタルパブリッシングや電子ブックリーダーの波が押し寄せるなか、本を取り巻く環境はどう変わっていくのか、本の未来はどうなっていくのか。この大テーマのもと今年3月、国立情報学研究所でスタンフォード大学図書館長のMichael A. Keller(マイケル・ケラー)氏が「蔵書全文デジタル化の先に見える図書館の未来」と題し講演をおこなった。ケラー氏はこれまでに1000タイトル以上のジャーナルを電子化して出版。また、同氏が推進したロボットの自働ページめくりつきのスキャナーを使ったRobotic Book Scanning Project(ロボットによるスキャニング・プロジェクト)は、Google Booksのサービスに影響を与えたとも言われる。図書館全体のデジタル化という大きな流れを作った張本人でもある同氏による講演の内容を、3回にわたって紹介する。 新しいツールと方法について、私のスタンフォード