ドイツ南部ミュンヘン市は1日、ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者で、ロシア出身の著名指揮者ワレリー・ゲルギエフ氏を解雇した、と発表した。ゲルギエフ氏はロシアのプーチン大統領と親しいとされる。市がロシアのウクライナ侵攻に対して「明確に、無条件に距離を置くように」と要請したにもかかわらず、反応を示さなかったためだという。 ライター市長は「彼がロシアの支配者に対する非常に肯定的な評価を再考し、修正することを期待していたが、彼はそうしていない」とする声明を発表。「オーケストラや聴衆、市民、市政への明確な意思表示がなければ、一緒に活動を続けることはできなかっただろう。そうならなかった以上、残るは即刻の別れしかない」とした。 ミュンヘンとウクライナの首都キエフは姉妹都市。ゲルギエフ氏は2015年からミュンヘン・フィルの首席指揮者を務めている。