最高裁第3小法廷(戸倉三郎裁判長)は、平成30年7月の死刑執行後、法務当局が保管しているオウム真理教元教祖の麻原彰晃(しょうこう)元死刑囚=本名・松本智津夫(ちづお)、執行時(63)=の遺骨と遺髪について、次女(40)に引き渡すとした決定を不服として四女(32)側が申し立てた特別抗告を棄却した。7月2日付。遺骨などを次女に引き渡すとした決定が確定した。 公安当局は、遺骨などがオウム真理教の後継団体「アレフ」信者らの崇拝対象になる可能性があるとしており、引き渡し先が法的に決まったことで、改めて警戒を強めるとみられる。 麻原元死刑囚は、元教団幹部の妻(62)との間に2男4女がいる。関係者によると、元死刑囚は執行直前、係員が遺骨の引き取り先の意向を尋ねた際に「四女」と答えたとされる。四女は受け入れを表明したが、次女や三女(38)らが「元死刑囚は当時、意思疎通が難しい状態で、特定の人を指定すること