大阪市は9日、同市北区中之島の市有地に、2021年度中に開館を目指す新美術館の設計業者を決めたと発表した。18年度着工の見込み。新美術館構想は財政難で二転三転し、橋下徹前市長は計画の大幅見直しも検討したが、1983年の構想浮上から34年を経て実現に動き出す。 公募型設計競技に提案があった68件から、遠藤克彦建築研究所(東京都品川区)の提案を最優秀案に選んだ。 提案によると、建物は地上5階建て。ガラス張りの1、2階の上に1辺約60メートル、高さ約22メートルの黒い直方体が乗ったデザインで、宙に浮いて見えるのが特徴。直方体の四方から大きなガラス窓を通して自然光が入る。3階に収蔵庫、4、5階に展示室を配置した。1階のレストランやカフェは通りに面し、2階のデッキで周辺と行き来できる構造。デザイン性と機能性の高さなどが評価された。