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ブックマーク / steam.hatenadiary.com (4)

  • 同じ本をつい何冊も買ってしまう - 或るロリータ

    久々に屋へ出かけた。 空き時間に立ち寄ることはあれど、屋を目的に出かけるというのはそうそうない。田舎住みなので新刊が出るのも遅いし、料品以外は大抵Amazonで済ませてしまうのが田舎者の習性なのだ。 そんな私が唯一Amazonで済ませられない買い物が、表紙目当ての文庫を買うことである。 今、古典作品の装丁はとても凝っている。というより現代的だ。周りに並ぶ新刊にすっかり馴染んでいる。だからこそ若い人や知らない人にも手に取りやすいのだろう。私はコレクターの側面があるので、青空文庫で読むことのできるような作品を、わざわざ買ってしまうのだ。特に角川文庫なんかは、グッとくる表紙にいちいち新装するものだから、私は人間失格を三冊も持っていたりする。 今回目当てだったのは、太宰治の「女生徒」である。 偶然TVでこの表紙のものが紹介されていたのを見て、購買意欲を刺激されてしまったのだ。Amazon

    同じ本をつい何冊も買ってしまう - 或るロリータ
  • ニート初日を終えて - 或るロリータ

    その日はニート一日目だった。無事に退職を終えた私の、自由で晴れやかで充実した一日が始まるはずだった。しかしその朝、私は浮かなかった。何を隠そう、二日酔いの苦しみに襲われていたのだ。 原因はその前夜。仕事納めの打ち上げで、明日からニートだと思ってつい気が緩んだのか、大して強くもない、いや、むしろひ弱なこの胃袋に、僅か二時間あまりで日酒を一升ほど流し込んでしまったことに発する。 腰を据えて飲むぞ、という感覚はなかった。ただ、後で振り返れば気づけば一升を飲んでしまっていた、というのが正しい。合間に水を飲んだり、終了後にポカリをがぶ飲みしていれば、まだここまで苦しむことはなかったかもしれない。だが、つい眠気に負けてしまい、家に帰るなりそのまま眠り込んでしまったのが、悪魔の契約書にサインしたのと同義の、とてつもない過ちだったのだ。 目覚めた時は、頭痛がしていて、いわゆる二日酔い特有のどんよりとした

    ニート初日を終えて - 或るロリータ
  • 夏は太宰の『女生徒』を読もう - 或るロリータ

    いちばん文学の香りがするのは秋であるのにはちがいない。秋はわかりやすくセンチメンタルな季節だからだ。耽美的な小説などは秋に読むとなおさらよだれが出る。けれど作品によっては春だったり夏だったり、それぞれ季節感を纏っているものがある。 私は例に漏れず太宰を読んでありきたりな暗い学生時代を送ってきた。とりわけ『晩年』と『女生徒』このふたつの短編集は繰り返し読んだ。今でこそ「太宰の最高傑作は女生徒」とかいう声もちらほら耳にすることがあって、今更取り上げるのは天邪鬼な私には少しミーハーな感がして躊躇われたのだけれど、はてなブログの今週のお題「読書の夏」というのがたまたま眼に止まって、まんまと紹介する羽目になった。 夏、といって浮かんだのが『女生徒』だったけれど、実際にはこの作品の世界は五月のようだ。内容はある女生徒の視点から見た世界が丁寧に描かれているもので、まさに太宰の得意なアレである。女々しさは

    夏は太宰の『女生徒』を読もう - 或るロリータ
  • 甘い物とウイスキーの組み合わせは人をダメにする - 或るロリータ

    私はお酒が好きだ。特に好きなのは日酒とウイスキーだ。そのほかにもビールと赤ワインと焼酎も好きだ。つまり全部好きだ。 よくビールと枝豆が合うとか、日酒と刺身が合うとか、そんな定番の組み合わせを耳にするけれど、ビールや日酒なんてのは、基的になんでも合うのだ。なんでも合う代わりに、これじゃなきゃダメってのはあまりない。現に私は、ご飯をべながら日酒を飲み、その後でデザートをべながらまた日酒を飲んだりする。 問題は、ウイスキーだ。ウイスキーが好きだなんて公言してるのはどうせ大体お金持ちのおじさんで、ウイスキーの香りや舌触りを楽しんだり、あるいは葉巻を吸ったりしてるんだろうけど、私のような貧乏な若造にはとてもじゃないけどそんな真似はできない。そもそもそこらのスーパーで安いウイスキーを買っといて、「お酒だけを純粋に楽しむのが通だよ」なんて言ってる奴がいたら日紳士協会から鼻で笑われてしま

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