――言われたことはやれても、応用がまったくできない部下がいて困る。 ――1年前のデータをもとにした入力作業で、人がそれから1歳年をとっていることを、わざわざ言ってやらなければ気がつかない職員がいる。 ――昇進試験の勉強は完璧なのに、実務が全然できない人がいる。 ――マニュアルはパーフェクトに覚えられるのに、マニュアルのないことはお手上げという人が多い。 いろいろな組織の中で、このように「自分で考える」力のない人が増加していることが問題になっているようです。 記憶やパターン思考などのコンピュータ的な情報処理ばかりに「頭」を使うことは、人間にとってはかなり不自然なことであり、次第に「自分で考える」ことができない状態に自分を追い込んでいってしまうものです。そしてそれが、のちのち「心」(=「身体」)側からの大きな反発を招く原因にもなってしまうのです。 現代の「うつ」の中には、このように偏った「頭」
