昨年1年間に全国で摘発された刑法犯のうち、パチンコに使う資金調達が犯行の動機・原因だったのは1329件に上ることが3日、警察庁のまとめで分かった。競馬や競輪などのギャンブル目的は999件だった。犯罪統計ではこれまで、動機の分類でパチンコやギャンブルを「遊興費充当」の中に含めており、個別の件数は明らかになっていなかった。 政府はカジノを中心とする統合型リゾート施設(IR)整備推進法施行を受け、ギャンブル依存症対策を盛り込んだ基本法案の今国会提出を目指している。 警察庁は分類で新たに「パチンコ依存」と「ギャンブル依存」を加え、平成28年は合計2328件に上った。罪種別の内訳は窃盗犯が1719件、詐欺などの知能犯320件、強盗などの凶悪犯21件、暴行などの粗暴犯16件など。 27年は計1702件で、このうちパチンコが995件、ギャンブルが707件だった。