当時ぼくが働いていた企業には上海支社があり、現地で登用した中国人支社長と、彼が雇用した10人程度の中国人IT技術者が、日本の本社の開発を手伝ってくれていた。 入社三年目の下っ端だったぼくは、新サービスをイチから彼らに任せるため上海に赴き、一週間ほど滞在して企画説明を行った。 ぼくの説明は支離滅裂で、下手くそだった。 現場は混乱し、日本との調整でぼくは板挟みになった。 ぼくは鬱っぽくなり、帰国後は会社を数週間休んだ。 鬱も晴れて会社に戻ると、それまでの間に上海支社でハイスピードな人員整理が行われ、ぼくの説明を理解できなかった3人のIT技術者が解雇されていた。 ぼくは中国支社長に連絡を取り「なぜ解雇したのですか。」と聞いた。 中国人支社長の返事は「あなたの説明を理解できなかった従業員は不要で、代わりはいくらでもいる。求人には20名以上が応募しており問題ない。」とのことだった。 ぼくの知らないう
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