祝・第91回アカデミー賞脚色賞受賞!! スパイク・リーがついにオスカーを獲った。わき起こった歓声と盟友サミュエル・L・ジャクソンとのだしぬけのハグのあと、スパイク・リーが語ったのは“われわれ”がここに至るまでの経緯――彼の祖母・ジミーの、そしてアメリカの黒人たちの歴史(HERstory)であった。同時にそれはブランフォード・マルサリス、スティーヴィー・ワンダー、パブリック・エネミー、プリンスのことでもある……スパイク・リーの映画において再生されるのは音楽の断片ではなく、連綿と続くブラックミュージックの歴史なのだ。『ドゥ・ザ・ライト・シング』から『マルコムX』、『25時』を経て、ついに『ブラック・クランズマン』でアカデミー賞脚色賞を受賞したスパイク・リーの軌跡を辿るとともに、アメリカ映画・音楽における〈黒さと想像力〉の源泉に迫る。 【目次】 ■私が出会った人々*41 故旧哀傷・大野正男 /