埼玉県熊谷市で2015年9月、男女6人が殺害された事件で、妻子3人が犠牲になった遺族の男性(45)が、強盗殺人罪などに問われたペルー人の男(33)=1審で死刑判決、控訴中=が熊谷署から逃走した情報などを県警が周辺住民に提供していれば被害に遭わなかった可能性が高いとして、県に約6400万円の損害賠償を求めて14日にさいたま地裁に提訴することが明らかになった。 1審判決などによると、ペルー人のナカダ・ルデナ・バイロン・ジョナタン被告は15年9月13日、任意同行された熊谷署から逃走。14~16日に住宅3軒で6人を次々と殺害したとされる。男性は妻の加藤美和子さん(41)、長女の美咲さん(10)、次女の春花さん(7)=年齢はいずれも当時=を16日に殺害された。