人権や平等といったリベラルが重視する価値の「虚妄」を、「科学的エビデンス」の名の下に暴く(と称する)知的ネットワークが、欧米社会に勃興した。彼らはどんな出自を持ち、何を主張しているのか。 ネットカルチャーに詳しく、このほど『ダークウェブ・アンダーグラウンド 社会秩序を逸脱するネット暗部の住人たち』を上梓した文筆家の木澤佐登志氏による、最前線からの報告をお届けする。 ネットに遍在する「ダーク」な言論人たち 「ダーク」な思想が欧米を席巻しつつある。「右」でも「左」でもない、「ダーク」な思想の台頭。このことは、現在の欧米社会にとって何を意味しているのだろうか。 インテレクチュアル・ダークウェブ(Intellectual Dark Web:以下I.D.Wと表記)なる知的ネットワークが存在している。インターネット上で「アンチ・リベラル」な主張を展開する(元)学者や言論人のネットワークのことだ。 ダー
水素水、性格診断、EM菌――。科学的根拠がないにもかかわらず、あたかも科学的に正しいと実証されたように見せかける疑似科学。なぜ人々は疑似科学にはまってしまうのか? 疑似科学にはまらないためには、どのような心構えが必要なのか。明治大学教授・石川幹人氏にお話を伺う。2016年05月20日放送TBSラジオ荻上チキ・Session-22「なぜ人は疑似科学にハマるのか?」より抄録。(構成/大谷佳名) ■ 荻上チキ・Session22とは TBSラジオほか各局で平日22時〜生放送の番組。様々な形でのリスナーの皆さんとコラボレーションしながら、ポジティブな提案につなげる「ポジ出し」の精神を大事に、テーマやニュースに合わせて「探究モード」、「バトルモード」、「わいわいモード」などなど柔軟に形式を変化させながら、番組を作って行きます。あなたもぜひこのセッションに参加してください。番組ホームページはこちら →
星座占いや空飛ぶ円盤など、科学的根拠のない疑似科学を信じやすい人の9割が血液型Oであるとの研究結果を、千葉電波大学の研究チームが発表した。論文は英科学誌「フェノメノン」夏休み特集号に掲載される。 千葉電波大医学部の研究チームでは、10代から80代までの男女3千人を対象に疑似科学に関するアンケート調査を実施。「空飛ぶ円盤」「星座占い」「ホメオパシー」など疑似科学とされる25項目について、信じるかどうかをその理由とともに尋ねた。 調査によると、全項目について「信じない」と答えたのは18.8%(564人)と少なく、8割以上がどれか1つ以上を「信じる」と回答した。項目別では「星座占い」「手相」といった民間信仰に根付くものや「ホメオパシー」など科学的装いを帯びたものでは信じる割合が高かった。特に「水素水」は84.3%が効果を信じると答えており、一般人が科学者より芸能人を信頼しやすい傾向を示唆する結果
カナダ人の少年が衝撃的な偉業を成し遂げた。カナダ・ケベック在住の15歳の少年William Gadoury君は、「マヤ暦で2012年に世界の終りが予言されている」という逸話を知ったことをきっかけに南米の古代文明に興味を持ち、3年前からある仮説を立てて独自に「研究」を行っていた。その仮説とは、マヤ文明の古代都市が星座の並びを模して配置されているというものである。 Gadoury君は 「なぜマヤ文明の都市は川から離れた山奥の不便な場所に造られたのか?」 と疑問を持ち、上述の仮説を思いついた。この仮説を検証するためにGadoury君が使ったツールはなんとGoogle Maps。Gadoury君はマヤのGISをダウンロードして地図上にプロットし、その地図に南米から見ることのできる範囲の星図を重ね合わせてみた。 結果、驚くべきことが明らかになった。マヤ文明の117の都市が実際の星の並びと一致していた
化学物質や医薬品が健康に及ぼす危険性を解明することは,科学におけるとりわけ複雑な課題だ。人間に毒性物質を食べさせ,どのくらいの量でガンになるか調べるわけにはいかない。そのため動物実験をしたり,実際に何らかの危険物質にさらされてしまった人について調査したりする。 どちらの研究方法にも不確実性がつきもので,科学者は証拠から因果関係を推測して人間を危険から守る手段を示さなければならない。絶対に確実だといえることはきわめてまれなので,そこまで厳密な証拠が求められるようなら規制や計画など実施できないだろう。政府は入手できる最大限の証拠にもとづいて有害化学物質の制限値を設定し,医薬品の安全性を判断しなければならない。 不確実性は科学に内在する問題だが,それをでっちあげることは全く別の話だ。業界の利益を脅かすような問題が起きると,業界団体がその問題の研究を始める例がここ30年間で非常に増えている。 例え
え~っと、、、よくある勘違いなんですが、自然界は「弱肉強食」ではありません 弱いからといって喰われるとは限らないし、強いからといって食えるとも限りません 虎は兎より掛け値なしに強いですが、兎は世界中で繁栄し、虎は絶滅の危機に瀕しています *** 自然界の掟は、個体レベルでは「全肉全食」で、種レベルでは「適者生存」です 個体レベルでは、最終的に全ての個体が「喰われ」ます 全ての個体は、多少の寿命の差こそあれ、必ず死にます 個体間の寿命の違いは、自然界全体で観れば意味はありません ある犬が2年生き、別の犬が10年生きたとしても、それはほとんど大した違いは無く、どっちでもいいことです 種レベルでは「適者生存」です この言葉は誤解されて広まってますが、決して「弱肉強食」の意味ではありません 「強い者」が残るのではなく、「適した者」が残るんです (「残る」という意味が、「個体が生き延びる」という意味
ニホンでは、占い言説は、たちどころに社会システム温存的属性言説に化けるんですよ。化けないものは、一過性という以上にははやらない。そして、「社会システム温存的属性言説」は、「ニセ科学批判」の対象にはならないのが通例。批判すると、社会批判になっちゃうから。
『現代思想2014年8月号-特集・科学者 科学技術のポリティカルエコノミー』に掲載された中尾麻伊香さんの論文を読みました。理研という「科学者の自由な楽園」は、国民との危うい関係の上に成り立っていたとも言えるのではないでしょうか。 中尾麻伊香「「科学者の自由な楽園」が国民に開かれる時―STAP/千里眼/錬金術をめぐる科学と魔術のシンフォニー」『現代思想』2014年8月号所収 現代思想 2014年8月号 特集=科学者 -科学技術のポリティカルエコノミー-posted with amazlet at 14.08.01小柴昌俊 中村桂子 佐藤文隆 野家啓一 塚原東吾 美馬達哉 金森修 近藤和敬 榎木英介 粥川準二 青土社 (2014-07-28) 売り上げランキング: 4,499 Amazon.co.jpで詳細を見る 千里眼事件 超能力者・御船千鶴子、そしてその「能力」の科学的な裏付けを目指した東
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