空前のアイドル・ブームが続く現在、70~80年代のアイドルについて語られることも多い。しかし、80年代後半から90年代後半にかけての「アイドル冬の時代」に光が当てられることはあまりない。 おニャン子クラブがアイドル定番の形を壊した後、歌番組がなくなっていくなどの逆境の中、新たなアイドル像が模索されてアイドルたちはたくましく生き延び、今のアイドル・ブームの源流を作り出していった……。 そんな時代に今だからこそ再び注目、当時活動していたアイドルたちの肉声やシーンの考察、作品レビュー、アイドルカタログなどに加えて、その頃の曲をカヴァーする現役アイドルにも話を聞いて構成した一冊。彼女たちと「冬」を過ごしたアイドル・ファンはもちろん、アイドルのあり方や哲学に興味がある全ての人に贈る。 【CONTENTS】 「アイドル冬の時代」を生きて 20世紀最後のアイドルの矜持 高橋由美子 Wink独り勝ちの想定