ブックマーク / ishindenshinishindenshin.hatenablog.com (8)

  • 脳梗塞、心筋梗塞は地震と同じで、即座に対応することが勝負 - 医新伝心

    私の義母が、5/12に脳梗塞で、慈恵医大に緊急入院した時のお話をします。 義母は義父と2人暮らしで、隣に義弟夫が、住んでいます。 5/12の午前中のゴミ出しは、普段通り、できたそうですが、昼前に体が左に傾くようになり、お嫁さんが心配して義弟に申し送ったところ、夕時には転倒したとのことでした。 私が22時ごろ、「人志松の酒のつまみになる話」を観ようと準備していると隣の部屋からの声がしてきました。 「吐き気はどうか?めまいはないか?力が入るのか?視野欠損などないか?喋りづらくないか?」などと細かく聞いていました。 元々、義母はメニエル病でふらつくことはあったので、鑑別診断を聞いていたのです。しかし、ポイントは、「鑑別診断を絞り込むことではなく、脳梗塞の可能性があるか?」の1点です。その時、義母はしゃべることもできましたし、歩くことも出来るとのことでした。 しかし、その最中にソファーから

    脳梗塞、心筋梗塞は地震と同じで、即座に対応することが勝負 - 医新伝心
  • 新型コロナウィルス感染症治療薬に処方 - 医新伝心

    現在、新型コロナウィルス感染症の経口抗ウィルス治療薬として2剤承認され、現在国産の治療薬の申請を政府が審議中です。 国産薬はウィルスの増殖は抑制できる可能性はあるものの症状改善に明確な効果が示されていないという疑義から審議が延びています。 現在使用できる経口抗ウィルス治療薬でバキロビッドという薬があります。しかし、この治療薬を扱える薬局が少なく、現在は院内処方が可能な大きな病院のみで処方されることが多くなっています。 高価な薬なので、感染者全員に処方することはできませんが、私はハイリスクの患者さんには処方したいと考えています。 そのために、製薬会社に施設登録をして慈恵医大病院に申請し、さらに動画視聴でトレ0トレーニングを受け、必要事項をインターネットで入力しました。 しかし、中央区の晴海地区の薬局にはバキロビッドを取り扱っている薬局がありません。発売元のファイザー製薬に電話しましたが、「政

    新型コロナウィルス感染症治療薬に処方 - 医新伝心
  • スマートフォンでの毛細血管の測定 - 医新伝心

    私は、老化を「外的な負荷を処理できなくなること。柔軟性を失うこと。」と定義しています。 塩が処理できないことが高血圧に、糖が処理できないことが糖尿病に、脂質を処理できないことが脂質異常症に繋がります。この柔軟性は何によって規定されているのでしょうか? それは、処理する細胞の機能と糖や脂質をその細胞に運ぶ毛細血管量に規定されると考えています。実はその細胞自体も毛細血管によって栄養を受けて機能するので、毛細血管量が低下することは体の柔軟性を失うことと直結します。毛細血管量の減少は、臓器を選ぶことはありません。脳の血管、心臓の血管、腎臓の血管、あるいは皮膚の血管も同様に減少していきます。ですから、脳の老化、心臓の老化、腎臓の老化、皮膚の老化も同様に起こっていくのです。高血圧の人は腎臓や心臓の毛細血管が少ないこと、認知症の人が脳の毛細血管が少ないことが解っています。皮膚の毛細血管が少なく皺多い人は

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  • 欧米スタイルを真似るのはタイミングが早すぎます。 - 医新伝心

    変異株がデルタ株からオミクロン株に置き換わり、新型コロナ感染症の爆発的な感染拡大が起こっています。 私のクリニックでもワクチンを2回接種して、リモートワークの方でもPCR検査で陽性になってしまう患者さんがおられます。オミクロン株の感染力は強く、今までとは全く異なり、身近まで感染の脅威がきていることが認識できます。 オミクロン株が弱毒化したことが、感染者数を上昇させていると思われます。軽症の感染者たちが社会活動性も高いので、感染爆発に寄与しています。 欧州では、感染者数を抑えるよりは集団免疫を得ることに舵をとった印象を受ける国にもあります。 しかし、英国と日の感染状況は全く異なります。 日の新型コロナ感染症数は累計200万人で全人口の1.5%です。英国では23%の国民が新型コロナ感染症にかかっています。 不顕性感染患者数が多ければ、その数倍の感染者がいると思われますが、実際はそうではなさ

    欧米スタイルを真似るのはタイミングが早すぎます。 - 医新伝心
  • 新型コロナウィルス感染症は後1ヶ月が正念場です。 - 医新伝心

    変異株がデルタ株からオミクロン株に置き換わり、爆発的な感染拡大が起こっています。 オミクロン株は3回目のワクチン接種である程度の感染は抑えられるものの、抗体の減少速度からみて、感染抑制効果は数ヶ月も持たないことが予想され、ワクチン接種だけでは感染拡大は防げないと思います。 実際に米国で医療従事者の10%が感染したという報告や沖縄で300人以上が感染あるいは濃厚接触者になった事実を考えると3回目のワクチン後のブレークスルー感染も一定数いると思われます(医療者は3回目の接種が終わっていると思われます)。 米国や欧州では20万から100万人の新規感染者数となっていますが、死者が数百人から千人程度であれば、医療崩壊が起きていないという報道もあります。米国では既に3000万人以上が感染し、毎日100万人のペースで新規感染者が出てくる、そしてワクチンの効果が限定的であれば、コロナウィルスに対する政策の

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  • コロナ禍の母の入院 - 医新伝心

    9/2に心不全になり、母が救急で慈恵病院に入院しました。私は母と同居しているのですが、9/2の0:30頃「苦しくて息が吸えない。助けて欲しい。」とのうめき声を次女が聞いて私を起こしました。血圧は170/100とやや高めという程度ですが、脈が120でした。酸素飽和度は97%と正常でしたが、あまりに苦しそうだったので、救急外来を受診しようと思いましたが、30分程度観察していると症状が落ち着きました。 私は、朝まで、隣の部屋に布団をしき、急変に備えました。 朝になり、症状はなくなりましたが、心臓関連の異常があったことは、予想されたので、朝私が務める慈恵医大晴海トリトンクリニックに連れて行き、心電図を測定したところ、以前の波形と異なっていたため、救急車で慈恵の院に向かいました。「大動脈閉鎖不全症による心不全」の診断でした。若ければ、手術適応でしたが、94歳の年齢から薬物治療になりました。 母は今

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  • 医学的情報の発信 - 医新伝心

    新型コロナウィルス感染症の拡大が止まりません。感染拡大抑制に最も効果的なのは、ワクチンであると言われています。しかし、若者は新型コロナウィルス感染症に罹患しても重症化しないことが多く、ワクチン接種を希望しない方が多いようです。政府のワクチンの確保も諸外国に比べ遅れを取り、容易にワクチン接種ができないこともワクチン接種が進まない原因でしょう。 そんな、ワクチンに対する疑心暗鬼が広ある中、藤田医科大学は①新型コロナウイルスワクチン(ファイザー社)を接種した教職員の血液中抗体価が、2回目接種後3ヶ月後の抗体価が、2回目接種後に比べて約1/4に減少すること、②日人においても時間の経過とともにワクチンの効果が低下することを示唆する結果と考えられることをホームページで報告しました(https://www.fujita-hu.ac.jp/news/j93sdv000000b3zd.html)。 しかし

    医学的情報の発信 - 医新伝心
  • 詫びないことで失うこと。 - 医新伝心

    新型コロナウィルス感染拡大が止まりません。 私が所長を務める慈恵医大晴海トリトンリニックでも発熱で来られた患者さんのPCR陽性率が上がってきています。 菅首相も小池都知事もオリンピック前に「患者数は増えているが、重症患者さんの数は増えていない」と発表していましたが、重症患者数もピークに達し、大学病院では通常の手術も制限されるようになってきました。これ以上、既存のシステムで新型コロナウィルス感染の患者さんを診ることができないのです。 ゾーニングしていると言ってもICUは手術後の重症患者さんを診る場所で、最も感染を避けなくてはいけないのに、その隣で重症新型コロナウィルス感染患者さんのECMOが回っています。 コロナ専用の病院でなければ、これ以上重症新型コロナウィルス感染患者さんを受け入れることは不可能です。 また、ワクチンについて、菅首相も小池都知事も「ワクチンがゲームチェンジャーである」と言

    詫びないことで失うこと。 - 医新伝心
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