印刷 メール 〈茶話―ラノベ〉デカい敵と戦う高校生 丈月城「カンピオーネ!」(集英社スーパーダッシュ文庫) 平凡な少年が、魔法や超常現象の存在を知り、世界の裏側で行われる闘争に巻き込まれる――。こうした作品は学園異能もの、異能バトルものと呼ばれ、ライトノベルでは定番ジャンルのひとつになっている。「灼眼(しゃくがん)のシャナ」や「とある魔術の禁書目録(インデックス)」、ゲーム「月姫」などのヒット作に牽引(けんいん)され、ゼロ年代に隆盛。最近は、日常ものの流行に押されがちな感も若干あるが、それでも根強い人気を誇る。 今月、アニメ化が発表された丈月城「カンピオーネ!」(既刊11巻)もそのうちの一作。神の力を奪い、異能者カンピオーネとなった高校生の草薙護堂(くさなぎ・ごどう)が、神々や他のカンピオーネたちと、ゾロアスター教の軍神ウルスラグナの力で戦っていく。 多くの類書の中で、本書が際だっている点