前回のリポートでは、東京現像所が新しく導入した4KスキャナーScanity HDRについて紹介した。フィルムに優しく、4Kでの取り込み速度も速いという特長があり、最近増えている昔のフィルムのアーカイブ用途での活躍が期待されている。 そして今回東京現像所では、Scanity HDRに加えてもうひとつの新兵器も導入している。それがスイスSONDOR社のResonancesだ。Scanity HDRが映像用のスキャナーなのに対し、Resonancesは音声用のスキャナーとなる。 映画作品の場合、映像用と音声用のオリジナルネガを作成し、そのふたつから上映用のポジを作成するのが一般的だ。そのためサウンドマスターとして音ネガが保存されていることが多いという。 これまで過去のフィルム作品をアーカイブする場合は、音ネガから一旦ポジフィルムを起こし、それをスキャンするか、あるいは映写機を通してサウンドデータ