香港記者協会は22日、1989年の中国の天安門事件に関するネットメディア「香港01」の一部の記事が差し止められたなどとして「政治的に敏感な問題」に触れた報道への自己検閲を懸念するとの声明を出した。事件をタブー視する中国に配慮し、報道を自主規制したとの見方が出ているが「香港01」側は否定している。 「香港01」は20日、11月に機密解除された英公文書の内容を報道。天安門事件の翌日、英国の駐中国大使が、中国国務院(政府)筋から得た情報として「一般人の死者は推定少なくとも1万人」と英国に電報で伝えていたと報じた。 記者協会などによると、この記事はいったんサイトから削除された後、最初の記事にあった「無差別攻撃」「射殺」などの表現が削除された修正記事が掲載された。21日に報道予定だった関連記事は掲載されなかった。(共同)