常陽(じょうよう)は、茨城県東茨城郡大洗町にある、日本原子力研究開発機構(JAEA)が保有する高速増殖炉の実験炉である。2007年に炉内の実験装置が破損し、稼働を停止している[1]。 上空から見た常陽 常陽は日本で最初の高速増殖炉であり、高速増殖炉開発のために必要な技術・データおよび経験を得るための基礎研究、基盤研究を目的として建設された実験炉である。目標は自主技術で新型炉を開発することに貢献することであり、日本の国産技術である新型転換炉(ATR)と並列して計画が進んでいた。 常陽ではそのほか燃料・材料等の照射実験なども行われており、民間への施設の提供も行っている。 ここで得られた技術・データは、次の段階となる原型炉であるもんじゅの建設につながった。 高速増殖炉の実験の最終段階である実用炉の開発は2050年頃とされていたが、開発計画は事故などにより何度も遅延され、2017年にもんじゅは廃炉