ヒトの脳細胞を持つラットは、ラットなのでしょうか? 米国のスタンフォード大学(Stanford University)で行われた研究によれば、人間の人工培養脳(ヒト脳オルガノイド)をラットの赤ちゃんに移植したところ、ラットの脳の一部として統合され機能していることが判明した、とのこと。 また移植された人間の脳組織は最終的にラット脳半球の3分の1を占めるまで急速に成長しており、通常の培養漕で成長させた脳オルガノイドと比較して総体積は9倍、個々のニューロンの大きさも6倍に増加していることがわかりました。 また移植から8カ月後、大人になったラットから脳オルガノイドを摘出して遺伝子活性を分析したところ、人間の胎児後期と類似したパターンをとっていることが示されました。 赤ちゃんラットの脳を「生体培養装置」として利用することで、より本物の人間の脳に近い脳オルガノイドを製造できるようになると期待されていま