今回、とてもうまく書く自信がありません。でもとにかく一生懸命書きます。 私、朝日新聞を退社することになりました。このコラムも今回が最後になります。 念のためですが、理由は会社への不満などではありません。人生の後半戦をどう過ごすか、自分なりに考えた結果なのです。 得ること、拡大することばかりを考えて生きてきました。でも平均寿命の半分を過ぎたころから、来たるべき死に向かい、閉じていくこと、手放すことを身につけねばと思うようになりました。大変なギアチェンジです。そのための助走として会社員人生に50歳で区切りをつけ、もがきつつ再出発したいとずっと考えてきました。 そろそろ実行に移そうとしていたとき、思いがけずこのコラムを担当することになったのです。スタートはちょうど1年前。あのときを思い出すと、今も呼吸が浅くなり、胸が苦しくなる自分がいます。 ◇ 朝日新聞は二つの大きな誤りを認め、その姿勢を批判す