福岡地検の検事が1月、現住建造物等放火罪に問われている男性被告(21)の起訴前の取り調べで、録音・録画を止めた後に「有罪になる」「真剣に思い出せよ」などと発言したとして、弁護側が地検に抗議したことがわかった。 弁護側は「証拠が残らないように威圧した。都合のいい部分だけを録音・録画する可視化のやり方は問題」と主張。事件は裁判員裁判の対象で、取り調べの妥当性が争点になる可能性もある。 弁護側によると、被告は昨年11月に福岡市の住宅兼倉庫に侵入し2階に放火した疑いで、同12月に逮捕、送検された。男性検事による取り調べは今年1月5日に行われ、午後2時半から録音・録画が始まった。午後3時半頃、検事から「取り調べは終了」と告げられて撮影も止められたが、この後も検事は「この事件で有罪になると思う。いや有罪になるけど、君の今後に影響することだとわかっているの?」などと発言し、約20分間取り調べを続けた