【ボン=宮下日出男】ドイツ西部ボンで開催中の国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会は5日、日本が推薦した「明治日本の産業革命遺産」(福岡など8県23施設)を世界文化遺産に登録することを決定した。登録は「富士山」(山梨、静岡)、「富岡製糸場と絹産業遺産群」(群馬)に続いて3年連続で、日本の世界遺産は文化15件、自然4件の計19件となった。 産業革命遺産は19世紀半ばから20世紀初頭にかけ、日本の近代化を牽引(けんいん)した重工業分野の施設で構成。「軍艦島」の通称で知られる端島炭坑(長崎市)などのほか、官営八幡製鉄所の修繕工場(北九州市)、三菱長崎造船所のクレーン(長崎市)といった100年以上経過した現在も稼働中の施設も含まれる。 審査は当初、4日午後に予定されていたが、審査の場での韓国側の発言内容をめぐる日韓の調整が難航したため、最終日の5日に先送りされた。 委員会開催に先立