大火で一部が焼損した鉦(右)と、新たに制作された鉦(京都市南区) 祇園祭の休み山で、現在復興途上の「鷹山」保存会が、かつてお囃子(はやし)に使われた鉦(かね)の再現に取り組んでいる。幕末に蛤(はまぐり)御門の変による大火で焼損した鉦をもとに、京都市内の工房で新たな鉦を鋳造し、今夏の後祭(あとまつり)宵山では、江戸期と似た音色が鳴り響く。 鷹山は、1788(天明8)年の天明の大火で被災した。その後復興したが、1826(文政9)年の巡行で懸装品(けそうひん)が雨で傷んで以降、巡行に参加していない。64(元治元)年の蛤御門の変の大火では、山の本体や懸装品のほとんどが焼失した。 祇園祭山鉾連合会の準会員である鷹山保存会(中京区三条通室町西入ル)は、不参加から200年に当たる2026年までのなるべく早い時期に、巡行復帰を目指している。14年に囃子方が復活したが、鉦は菊水鉾から借りて、宵山で演奏してい