江戸時代より綿花産業と運河で繁栄した倉敷。大原孫三郎が撮影したといわれる明治40年代の倉敷川。奥の煙突が倉敷紡績所(現倉敷アイビースクエア)。写真提供 :クラボウ 歴史的建造物を次世代へ残し、倉敷の文化をいまに伝える2つの老舗ホテル。ホテル誕生の背景にはこの地の出身で活躍した、実業家と建築家がいた。 柳ゆれる倉敷川沿いの美観地区にほど近く、この地を象徴し、いまも営まれている2軒のホテルがある。1963年創業の「倉敷国際ホテル」と、74年に開業した「倉敷アイビースクエア」だ。これらは倉敷という町を世界に誇ることができる文化都市へと希求し、生涯をかけた、実業家の大原總一郎と建築家の浦辺鎮太郎によって誕生した。 町づくりを具現化した、建築家・浦辺鎮太郎。