天然ガス価格の急騰を招く排出権取引制度 ヨーロッパにはEU ETSと呼ばれる温室効果ガスの排出権取引制度が存在する。市場メカニズムを通じて温室効果ガスの削減を図るものとして欧州委員会が期待を寄せる同制度の下、温室効果ガスの排出権価格は文字通り「うなぎ上り」となっている(図表3)。温室効果ガスの削減が迫られる中で、排出権の買い占めが進んでいるためだ。 まさに欧州委員会が作り上げた「官製相場」によって、ヨーロッパの排出権の価格は急騰しているが、その上昇は今後も続くと予想されている。こうした動きもまた、温室効果ガスの排出が少ない天然ガスの需要を急増させる要因となっている。つまり発電業者にとっては、排出権を購入するよりも天然ガスを購入した方が低コストで済むからだ。 気候変動を抑制するために多少のコストがかかることは、ある意味で当然だろう。とはいえ、足元のヨーロッパのエネルギー危機は、欧州委員会によ
原発には頼れず……天然ガス需要増で価格が高騰 発電量を増やそうにも、天候に左右される再生可能エネルギーでそれを実現することなどまず不可能だ。機動力があるのは石炭や石油といった化石燃料を用いる従来型の火力発電だが、EUの執行部局である欧州委員会が今年7月に野心的な温室効果ガスの削減目標を掲げて間もないことから、これもまた政治的に容易な決断ではない。 温室効果ガスを全く出さない原子力という手段もあるが、これはフランスなど極一部の国を除くと、ヨーロッパでは取り得ない手段となる。特にEU最大の経済規模を誇るドイツの場合、メルケル政権の下で脱原発を進めてきたことから、選択肢に入らない。そうなると残された手段はただ一つ、温室効果ガスの排出が少ない天然ガスだけとなる。 天然ガスの価格は原油の価格に連動するが、取引の際の契約の方法が各市場で異なるという特徴がある。そのため各市場で取引される天然ガスの価格に
Employees patrol a liquefied natural gas terminal in Qingdao, China’s Shandong Province. In China, even as the government pushes to ramp up renewable power, the industrial economy still relies heavily on fossil fuels: coal, gas and oil. Photographer: VCG/Getty Images 世界は今、クリーンエネルギーへの移行期における最初の大きなエネルギー危機に直面している。そして、こうした危機は今後も繰り返されるとみられる。 英国から中国まで、天然ガスや電力の不足は新型コロナウイルス禍で急減した需要が戻ってきた時期に重なっている。これまでも世界は
Motorists line up for fuel in Ashford, U.K., on Sept. 25. Photographer: Gareth Fuller/PA/Getty Images 1日を始める前に押さえておきたい世界のニュースを毎朝お届け。ブルームバーグのニュースレターへの登録はこちら。 ガソリンスタンドに長蛇の列が発生している英国では、怒った運転手らが燃料を求めて争う姿も見られる。スーパーマーケットでは主要な食料品が品切れだ。暖房費の高騰で多数の世帯が毛布を余計にかぶって寒さをしのぐしかなくなるだろうと慈善団体は警告する。 今年は英国がついに欧州連合(EU)から完全に離脱し、野心的な自由貿易で将来を切り開き、自信に満ちた新しい「グローバルな英国」の恩恵を国内の労働者や企業に届ける年になるはずだった。ところが、EU離脱後の現実は思い描いたようなものでなく、幻滅が強ま
松重豊がタクシー運転手に扮して学生たちとラジオで音楽トーク!『J-WAVE SELECTION TOKYO MIMI TAXI』10/10(日)22時からOA ラジオ局J-WAVE(81.3FM)では、10月10日(日)22:00~22:54に、松重豊がお届けする特別番組『J-WAVE SELECTION TOKYO MIMI TAXI』をオンエアいたします 松重豊 この番組は、J-WAVEが運営する大学生・専門学生コミュニティ「J-WAVE WACODES」のメンバーが一から考えた企画。東京の街を走る不思議なタクシーが、新型コロナウイルスの感染拡大により学校すら気軽に行けない彼らを乗せて、音楽とラジオの世界へいざないます。タクシー運転手として番組をナビゲートするのは、音楽好きとして知られる俳優の松重豊。乗客であるWACODESメンバーと、時代とともに変化する東京の街と音楽について、そして
「9月28日に極超音速ミサイル『火星-8号』の発射実験を行った」 「この飛翔実験では、途中、分離された極超音速滑空体(HGV)の誘導機動性と滑空飛行の特性をはじめとする技術的データを確認した」 「極超音速滑空体の燃料系統とエンジンの安定性を確認した」 2021年1月、金正恩委員長は、「極超音速滑空飛行前頭部の開発、導入をする」と言及していた。 この1月の発表と今回の実験により、北もとうとう、露・中・米が開発でしのぎを削っている実験を行い、ミサイル防衛システムでは、打ち落とせないミサイルを開発し始めたという動きとなった。 今回、北朝鮮(北)は、弾頭部に中国の「DF-17」のHGVに似たものを搭載した1枚の写真を発表した。 北朝鮮が9月28日に試射したと主張する「極超音速ミサイル」
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質問に答える「スローニュース」のシニアコンテンツプロデューサーに就任した熊田安伸さん=東京都渋谷区で2021年9月17日、宮武祐希撮影 「マスゴミ」という言葉が示すように、既存のメディアの価値を否定するような風潮が漂っている。実際、インターネットの隆盛と共に新聞の発行部数は年々落ち込み、若者を中心にテレビ離れも進む。そうした中、「逆に自分たちを進化させるチャンスが来ていると思えばいいんです」と言う人がいる。NHKで“NHKらしくない”試みを次々と実行して話題を呼び、この夏、オンラインメディアの「SlowNews(スローニュース)」に移った熊田安伸さん(54)だ。【金志尚/デジタル報道センター】 NHKのウェブコンテンツの“キーマン” 9月中旬。東京都渋谷区のビルに入居する同社のオフィスを訪ねると、Tシャツ姿の熊田さんが出迎えてくれた。爽やかな笑顔が印象的だ。シャツの胸の部分に「SlowNe
フェイスブックの内部資料を米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」にリークして世間を騒然とさせた元社員が10月3日、今度は米CBSの調査報道番組『60ミニッツ』に実名・顔出しで出演してぶちまけた。 内部告発したのは、フェイスブックでプロダクトマネジャーを務めていたフランシス・ハウゲン。「フェイスブックは自社利益のために憎悪をあおっている」と痛烈に批判した彼女の告発のポイントを以下にまとめる。 公益よりも利益優先 ハウゲンが最も語気を強めた批判は、これまでアメリカとヨーロッパ双方の政治家たちが繰り返し指摘してきた問題と同じだ──フェイスブックはユーザーや公衆の健全性よりも利益を優先している。 「私がフェイスブックで何度も目の当たりにしたのは、公衆にとって良いこととフェイスブックにとって良いことの対立です。そこでフェイスブックは繰り返し、自社にとっての利益を最大限にするほうを選択しました。つま
暗号化メッセージアプリ「テレグラム」のロゴ(2020年10月5日撮影、資料写真)。(c)Lionel BONAVENTURE / AFP 【10月6日 AFP】暗号化メッセージアプリ「テレグラム(Telegram)」の創業者パベル・デュロフ(Pavel Durov)氏(36)は5日、交流サイト(SNS)最大手の米フェイスブック(Facebook)の大規模な障害を受けて、テレグラムが1日で7000万人のユーザーを獲得したと明らかにした。 フェイスブックと同社傘下の写真共有アプリ「インスタグラム(Instagram)」、メッセージアプリ「ワッツアップ(WhatsApp)」は4日、7時間にわたりアクセスできなくなり、数十億人のユーザーが影響を受けた可能性がある。 デュロフ氏はテレグラムの自身のチャンネルで「テレグラムは昨日、登録ユーザー数とユーザーアクティビティーが記録的に増加した」として、1日
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