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ブックマーク / courrier.jp (441)

  • トランプ政権「ロシアによるサイバー攻撃を容認」 衝撃の180度方針転換 | 「プーチンはもう米国内部に入り込んでいる」

    全世界に生中継されるなかで前代未聞の「激しい言い合い」で決裂した米ウクライナ首脳会談。あの場で一貫してロシアのウラジーミル・プーチン大統領をかばい続けたドナルド・トランプ米大統領は、会談の裏でも「西側諸国の敵」に塩を送っているようだ。 ウクライナでの戦争をプーチンに有利な条件で終結させようとしているトランプ政権は、ロシアに対する攻撃的なサイバー作戦を中止したと、米メディアが報じている。 現職および元政府高官らが匿名を条件に米紙「ワシントン・ポスト」や「ニューヨーク・タイムズ」に語ったところによると、米国防総省のピート・ヘグセス長官が同省のサイバー軍にその命令を下したという。

    トランプ政権「ロシアによるサイバー攻撃を容認」 衝撃の180度方針転換 | 「プーチンはもう米国内部に入り込んでいる」
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2025/03/05
    “停止されるサイバー作戦や情報活動には、ロシアのマルウェアが米国に対して使用される前にそれを無効化したり、ロシアのハッカーによるアクセスを遮断したりすることなどが含まれる。”
  • ユヴァル・ノア・ハラリ「人類の強みは、神話を語る能力にある」 | 人はストーリーを通じて何千年も繋がる

    記事は6回に分けてお送りします。しおり機能を使いながらゆっくりお楽しみください。 人類は「物語」でネットワークを構築する生き物 ──「ホモサピエンスの特徴とは『信じているストーリーを語る力』を持っていることであり、このストーリー・テリングの力が人を結びつけ、集団行動を可能にする」──あなたの新著は、この前提に立っています。 フランスの哲学者レジス・ドブレも、第2次世界大戦で敗北したフランスを復興したシャルル・ド・ゴールの取り組みを考察した著作で、「神話が人をつくるのであって、人が神話をつくるのではない」と述べていました。 歴史の歩みで重要なのは、そうしたナラティブ(語り)を伝達する情報のネットワークだと、あなたはおっしゃっていますね。この点について、歴史的な事例を挙げて説明していただけますか。 ユヴァル・ノア・ハラリ(以下、ハラリ) 私たち人類がもつ強力なパワー、それは大勢の人が力を合

    ユヴァル・ノア・ハラリ「人類の強みは、神話を語る能力にある」 | 人はストーリーを通じて何千年も繋がる
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2025/03/03
  • スティグリッツが警告「トランプ率いる米国は、進歩が止まるだろう」 | MAGAは啓蒙思想を拒絶している

    ノーベル経済学賞の受賞者であり、世界的に大きな影響力のあるジョセフ・スティグリッツ。ドナルド・トランプ米大統領の政治は「進歩の終わり」をもたらす──「プロジェクト・シンジケート」への寄稿で、彼はそう警告している。 大きな進歩は簡単に起きない 35年前、ヨーロッパで共産主義が崩壊し、世界は時代の激変を経験した。フランシス・フクヤマが、その時代の節目を「歴史の終わり」と評したのはよく知られている。それは、すべての社会がいずれはリベラル・デモクラシーと市場経済に行き着くという予言だった。それがいかに的外れの予言だったのかをあげつらうのも、いまではすっかり陳腐な常套句となった。 ドナルド・トランプと「MAGA(米国を再び偉大な国にする)」運動が復権を果たしたいま、時代はむしろ「進歩の終わり」を迎えていると言うべきかもしれない。 私たちの多くは、進歩を当たり前のものだと思い込みがちである。だから、2

    スティグリッツが警告「トランプ率いる米国は、進歩が止まるだろう」 | MAGAは啓蒙思想を拒絶している
  • イーロン・マスクは連邦政府を叩きながら助成金にたかる寄生虫である | デジタル経済の先にあるもの

    この記事は、ベストセラーとなった『the four GAFA 四騎士が創り変えた世界』の著者で、ニューヨーク大学スターン経営大学院の経営学者であるスコット・ギャロウェイによる連載「デジタル経済の先にあるもの」です。月に2回お届けしています。 先週末、テクノロジー業界の大物実業家イーロン・マスクは私のことを「残酷で、意地悪で、不誠実」だと非難した。2年半前、私は彼のことを「政府の援助に依存して成り立っている寄生者(welfare queen)」と呼んだ。この相互の評価について、どちらが正しいのか、判断は読者に委ねよう。 以下の投稿は2022年8月19日に公開されたものである。 歴史上最も成功した投資機関はどこだろうか? シリコンバレーを代表するベンチャーキャピタル、クライナー・パーキンスやセコイア・キャピタルは、多くのインターネット企業の成功を支えてきた。近年注目を集めるアンドリーセン・ホロ

    イーロン・マスクは連邦政府を叩きながら助成金にたかる寄生虫である | デジタル経済の先にあるもの
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2025/02/23
    “ティールの現在のベンチャー企業であるパランティアは、CIA、国防総省、その他の政府機関にデータ分析を提供する政府請負業者であり、これらの契約は収益の60%近くを占めている。ちなみに、パランティアは設立以来、
  • イーロン・マスクが次に欲しいのは、ネットの「最後の砦」ウィキペディア | 事実を書くことが“プロパガンダ?”

    「ウィキペディアは嘘つきだ!」 イーロン・マスクはかねてより、世界中の人々が利用しているウェブの百科事典「ウィキペディア」を敵視してきた。 インド紙「タイム・オブ・インディア」によれば、彼は2023年10月、「ウィキペディアの名称を『ディキペディア(Dickipedia)』(男性器を指す俗語のDickにかけている)に変更したら10億ドル提供する」と語っている。 2024年12月末にも、彼はXで「ウォキペディア(Wokepedia)」(「社会問題に対して関心があること」を指すスラングの「Woke」とかけている。「意識高い系」のように使われることもある)に寄付をしないようフォロワーに呼びかけた。仏紙「ル・モンド」によると、それはウィキペディアの「左傾化に抗議するため」だ。 ちなみに、ウォキペディアという名称は「米国の極右アカウントが使いはじめたもの」だ。彼らによれば、ウィキペディアは、マスク

    イーロン・マスクが次に欲しいのは、ネットの「最後の砦」ウィキペディア | 事実を書くことが“プロパガンダ?”
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2025/02/23
  • 「ウクライナ鉱物資源の5割をよこせ」トランプが迫ったディールの中身 | ゼレンスキーはその一方的な要求を突き返した

    ドナルド・トランプ米大統領がウクライナへの軍事支援継続の見返りとして、同国のレアアース(希土類)を要求していると先日報じられたが、その詳細が明らかになってきた。 米紙「ワシントン・ポスト」や「ニューヨーク・タイムズ」によると、米国はレアアースにとどまらず、より幅広い鉱物資源の50%の所有権を求めてきたという。

    「ウクライナ鉱物資源の5割をよこせ」トランプが迫ったディールの中身 | ゼレンスキーはその一方的な要求を突き返した
  • トランプがFBI幹部の採用面接で問う「踏み絵」の質問とは? | 敵か味方かを選別するリトマス試験

    米紙「ワシントン・ポスト」によると、トランプ政権では国家安全保障に関わる主要ポストの採用面接で、大統領への忠誠心を確認するための「2つの質問」が問われているという。内情に詳しい関係者たちが匿名を条件に同紙に明かした。 問題となっているのは、FBIなどの情報機関や法執行機関における幹部級のポストだ。トランプ政権発足にともない、一部の役職で入れ替えがおこなわれており、現職の職員や元職員らが候補として面接に臨んでいる。 だがその場で、ドナルド・トランプ大統領の「敵か味方か」を選別するための「リトマス試験紙的な」質問が投げかけられているという。

    トランプがFBI幹部の採用面接で問う「踏み絵」の質問とは? | 敵か味方かを選別するリトマス試験
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2025/02/14
    “その質問とは、「2020年の大統領選は盗まれたか?」と「1月6日の議会襲撃は内部の者による犯行だったか?」であり、この2つの問いに「イエス」または「ノー」の答えを求めている。”
  • TikTokで「親中派」に傾く台湾の若者たち… ダンス動画が入り口に | 彼らは中国に抵抗する意志を失っている

    政治を左右するTikTokトランプ政権2期目の発足時、中国発の動画共有アプリTikTokへの対応に注目が集まった。 同アプリは、世界で10億人の月間アクティブユーザーを有する。その影響力は大きく、発信された動画に登場する商品やサービス、コンテンツが大ヒットするなど、ビジネスやエンターテインメントのトレンドを作り出し、さらには米国のような大国の政治を揺るがしている。 米国では現在、若い世代を中心に1億7000万人がTikTokを利用している。だが親会社の中国企業バイトダンスは中国共産党と近しい関係にあると見られており、TikTokを通じた個人情報の流出や世論操作が懸念されていた。 こうした事情から米連邦議会は2024年4月、バイトダンスがTikTokの米国事業を期限内に売却しなければ、国内でのアプリの提供や更新を禁止する規制法案を可決させた。 ところがこの規制法の施行日だった2025年1

    TikTokで「親中派」に傾く台湾の若者たち… ダンス動画が入り口に | 彼らは中国に抵抗する意志を失っている
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2025/02/07
    “ダンス動画を数日間視聴した後、アプリのアルゴリズムによって政治的なコンテンツに誘導/台北の繁華街・西門町にいた10代の若者に、中国の「民主主義」と自国の政治体制の弱点を比較するよう促すもの”
  • マスク率いる政府効率化省の実態は「19~24歳の若造」エンジニア集団 | トランプに450億円を貢いで手に入れたもの

    2024年の米大統領選で、イーロン・マスクがドナルド・トランプに巨額の献金をしたのは周知のとおりだが、いったい総額はいくらだったのか? その最終集計が出た。 米紙「ワシントン・ポスト」によると、その額は2億8800万ドル。つまり、日円にして450億円を、マスクトランプに貢いだのだ。 もちろん、見返りもすごかった。トランプは連邦政府の支出削減を目的とする新設の「政府効率化省(DOGE)」のトップに、マスクを任命。同省の役割は曖昧に定義されているため、マスクがテスラやスペースXといった自身の企業に直接関わる政策に影響力を及ぼす可能性が、トランプの大統領就任前から心配されていた。

    マスク率いる政府効率化省の実態は「19~24歳の若造」エンジニア集団 | トランプに450億円を貢いで手に入れたもの
  • ビル・ゲイツが右翼支持のイーロン・マスクを大批判「非常識がすぎる」 | なぜ、他国の政治に首を突っ込むのか?

    「マイクロソフト」の共同創業者で慈善家のビル・ゲイツが、イーロン・マスクを「どうかしている」と批判した。 マスクが極右政治家の支持を表明し、他国の政治に介入しようとする「非常識な」姿を見て苦言を呈したようだ。英「ガーディアン」紙によれば、マスクはここ数週間、英国の政治家たちが10年以上前の強姦事件を隠蔽していたという根拠のない中傷を繰り返していたという。現在、英国では、マスクの経営するSNSサイト「X」などの事業を制限する新しいオンライン安全法の制定が進められている。 最近では、トランプ米大統領就任の関連イベントで見せた仕草が「ナチス式敬礼」だと物議を醸した。しかし、世界中から非難を浴びてもお構いなしのマスクは、その後もナチスに関連したジョークをXで投稿し続けている。

    ビル・ゲイツが右翼支持のイーロン・マスクを大批判「非常識がすぎる」 | なぜ、他国の政治に首を突っ込むのか?
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2025/02/03
    “感染症対策の革新に資金を提供するのか、それとも終わらせるのか、それは彼次第/だから、私は彼の近くにいる必要がある。トランプ大統領を正しい方向へ向かせ、それに熱中させることができる人は、神の仕事をして
  • ディープシークの開発手法はどこが革新的だったのか 競合との違いは? | 経験の浅い技術者や米輸出規制の抜け穴を活用

    中国ディープシーク、どうやって米国を出し抜いたか 経験は邪魔になると考え、若い中国技術者を雇用・活用する。さらに、プログラミングを巧妙に簡略化し、米国の規則の抜け穴を利用して先端半導体を入手する。 これは中国AI人工知能)新興企業ディープシークが採用した手法だ。それによって開発されたAIプログラムは世界を震撼(しんかん)させた。 これまでは、優れたAIの開発には高価な最先端コンピューターチップが大量に必要であり、中国企業はそうしたチップを入手できないため競争するのは難しいと考えられていた。ディープシークは才覚によってそうした予想を覆し、ウォール街に1兆ドル(約156兆円)の大損害をもたらすとともに、米テック企業に自社の手法の見直しを迫った。

    ディープシークの開発手法はどこが革新的だったのか 競合との違いは? | 経験の浅い技術者や米輸出規制の抜け穴を活用
  • ピーター・ターチン「米国には終焉の時代が訪れ、共和制は衰退する」 | 来るべき暴力的な激動の時代の、予測される結末は…

    ピーター・ターチンは1957年、ロシアの都市オブニンスクで生まれた。父はもともと物理学者で、のちに数学者にもなり、さらには反体制運動家にもなった。 ピーターがモスクワ大学の生物学部に在籍していた1977年、ターチン家はソビエト連邦から追放される。一家は米国へ移り住み、ピーターはニューヨーク大学で生物学の勉強を続けた。1985年にはデューク大学より動物学の博士号を授与されている。 1990年代後半、ターチンは奇妙な行動を起こす。新著『終焉の時代』によると、当時ターチンは、動物環境学における「興味深い諸問題」はすでに解決されていると感じていたらしい。彼は専門を歴史学に変更する。 「同じ複雑系科学のアプローチを、過去と現在における人間社会の研究に応用するにはどうしたらよいかを考えるようになりました」 ターチンとその同僚たちは、このアプローチを「クリオダイナミクス」と呼ぶ。彼らは、自分たちが人類の

    ピーター・ターチン「米国には終焉の時代が訪れ、共和制は衰退する」 | 来るべき暴力的な激動の時代の、予測される結末は…
  • 多すぎるエリートの「椅子取りゲーム」が米国を崩壊させつつある | 行き着く先は革命か内戦、あるいは…

    ゲームから脱落したエリートの末路 余剰の富は受益者にとっては歓迎すべきものだが、結局は階級問題へとつながる。超富裕層(1000万ドル以上の財産を持つ)の数は、インフレ調整後の1980年から2020年の間に10倍に膨れ上がった。 こうした富裕層の一部は政治的野心を抱いている。トランプのように自身が政治家になるものもあれば、ピーター・ティールのように政治家候補を支援するものもいる。こうしたエリート層が増えれば増えるほど、その政治的権力が社会に行使されることになる。 2010年代までに、米国における社会ピラミッドの最上位の部分は異常なまでに膨れ上がった。政界や経済界の上層にいる多くの人々が、数少ないリーダーや権力者の座を争う。この状態を、我々は「エリートの過剰生産」と呼ぶ。

    多すぎるエリートの「椅子取りゲーム」が米国を崩壊させつつある | 行き着く先は革命か内戦、あるいは…
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2025/01/24
    “支配エリートと対抗エリートの戦いが過熱するほどに、公を語る言説の規範は崩壊し、制度に対する信頼は損なわれていく。その結果、市民の結束と国内の調和は失われ、国家は内側から急速に腐敗していくのだ。”
  • ピーター・ターチン「トランプ勝利と米国の分断は歴史的に必然だった」 | 歴史に共通するサイクル

    歴史に共通する「3つの共通項」 大統領選挙、上院選挙、下院選挙と共和党が圧勝してからというもの、コメンテーターたちは主役であるカマラ・ハリスとドナルド・トランプそれぞれの相対的な長所をつまびらかに論じてきた。彼らの人となりや言動については充分語られてきた。 しかし、複雑な人間社会を崩壊寸前、時には破滅へと追いやってしまう、非人格的かつ社会的な力についてはほとんど語られてこなかった。これが間違いなのである。現代の危機の根源を理解し、それを打開するためには、こうした地殻変動的な力にこそ着目すべきなのだ。 私の研究チームは、過去5000年における政治的統合とその崩壊のサイクルについて研究した。その結果、国家というものは平和で安定した時期をおよそ1世紀程度は過ごすことができるとわかったが、いずれ訪れる社会不安や政治的崩壊は避けられない。 ローマ帝国の崩壊、イングランド内戦、ロシア革命。今日に至るま

    ピーター・ターチン「トランプ勝利と米国の分断は歴史的に必然だった」 | 歴史に共通するサイクル
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2025/01/24
    “大衆の困窮化、エリートの過剰生産、国家の崩壊”
  • テック億万長者ピーター・ティールの“陰謀論”めいた論説の真意 | その裏にある「政治理論」とは

    「ペイパル」「オープンAI」「パランティア」などテック大手の共同創設者、起業家、投資家、億万長者であり、ドナルド・トランプ米大統領の一期目では政策顧問も務めたピーター・ティールが、英高級紙「フィナンシャル・タイムズ」に論説を寄稿し、物議を醸している。 「真実と和解のとき」と題されたその論説で、ティールは“予言者”めいた書き出し方をしている。 「トランプが米大統領に返り咲くことは、アンシャン・レジーム(旧体制)のさまざまな秘密のアポカリプシス(暴露)の前兆だ」 フランス革命前の政治・社会体制を指す言葉を使ったり、わざわざギリシャ語の「アポカリプシス」という単語を持ち出してみたりと仰々しいが、トランプ二期目では、米国の「旧体制」が国民に開示してこなかった、もろもろの「真実」が徐々に明らかにされていくだろうと言いたいようだ。 このアポカリプシスは報復を正当化するものではなく、「再建と和解」のため

    テック億万長者ピーター・ティールの“陰謀論”めいた論説の真意 | その裏にある「政治理論」とは
  • AIは映画のような“反乱”は起こさず、システムの内側から人類を支配する | 人類のシステムを内側から乗っ取る存在

    ──ハリウッド映画では、AIは「主人である人間に歯向かう悪党ロボット」という描かれ方をしています。その最たる例は『ターミネーター』や『ブレードランナー』です。これは私たちが思い描くべき正しいAIのイメージなのでしょうか。 ハラリ いいえ。まったくもって誤解を招きかねない描き方です。ハリウッドはとても重要な役目を果たしてきました。まだ誰も想像だにしていないころから、人々の関心をAI問題に向けさせてきたわけですから。 とはいえ、AIを巡るハリウッドのシナリオは誤解を招きかねないものです。AIに操られた巨大ロボットが反逆を起こす兆候などまったく見られませんよね。 ただ、ハリウッドのせいで、『ターミネーター』世代の多くはそうしたAIのイメージを鵜呑みにしています。そして、ターミネーターやスカイネット(『ブレードランナー』で反乱を起こす人工知能)のようなAIが出現する様子はまったくないので、何の心配

    AIは映画のような“反乱”は起こさず、システムの内側から人類を支配する | 人類のシステムを内側から乗っ取る存在
  • 「憎しみ」や「恐怖」が人の関心を引くことをAIはよく理解している | そしてすでに人殺しの道具になっている

    ──AIはいまだ原始的な段階にあると言いますが、私たちはもうすでに、AIが及ぼす影響力の規模と範囲を目の当たりにしていると言えませんか。 ハラリ そのとおりです。ここでいうAIの影響には、未来のことに限らず、AIがすでにもたらしたことも含まれています。少なくとも、アルゴリズムによって動くソーシャルメディアが世界中の民主主義や社会を不安定化させているという大きな災難が、私たちにはもう降りかかっています。 自ら決断を下すエージェントを世に解き放ったときに起きる事態を、人類が初めて体験していると言えるでしょう。 XやYouTube、Facebookなどのソーシャルメディアが使っているアルゴリズムは、非常に原始的です。しかし、生まれたての初代AIであるにもかかわらず、歴史に大きな影響を与えています。 そういったソーシャルメディアのアルゴリズムは、ユーザーのエンゲージメントの向上や、Facebook

    「憎しみ」や「恐怖」が人の関心を引くことをAIはよく理解している | そしてすでに人殺しの道具になっている
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2025/01/12
    “ユーザーエンゲージメント向上のいちばんの近道は、憎しみや恐怖、欲をまき散らすことだと、AIは知ってしまった。憎しみや恐怖こそ、人の関心を引くものだということを。”
  • フランシス・フクヤマ「トランプの2期目は、こうやって世界を翻弄する」 | 世界の賢人たちが語る2025年

    フランシス・フクヤマは1992年に『歴史の終わり』を著して以来、世界で最も影響力のある政治思想家の一人であり続けている。同書で民主主義という理想にかなうものはないと述べた彼だが、トランプがホワイトハウスに戻る2025年の幕開けに戦々恐々としている。 それでも「民主主義の衰退が決まったわけではない」と前を向くフクヤマに、米国と世界がこれから直面する変化について聞いた。 プーチンがほくそ笑んでいる ──ドナルド・トランプは、この時代を象徴する大統領なのですか。 それは4年後、彼の任期が終わったときにわかるでしょう。ただ、すでに現時点で、トランプは歴代のなかでも最重要の大統領の一人になったとは言えます。たった一人で共和党を乗っ取り、そのイデオロギーを転換させ、選挙で圧勝を収めたわけですからね。 米国では、トランプの2期目は1期目よりマシになると考える人が多いのですが、私は逆の見方です。すでに不穏

    フランシス・フクヤマ「トランプの2期目は、こうやって世界を翻弄する」 | 世界の賢人たちが語る2025年
  • ハルキウがホットスポットに─ウクライナの女性たちが命を賭ける「前線デート」 | 「子供が父親を記憶に残すため」

    戦争が長引きロシア軍がウクライナへの侵攻を進めるなか、兵士たちは愛する家族のもとに帰るという希望をほとんど持たずに戦っている。そこで、ウクライナの女性たちは恋人や夫に会うため、電車や車で何時間もかけて危険な前線近辺へと赴く旅に出る。子供連れの姿も珍しくない。 彼女たちはハルキウのような、自分たちが住んでいる場所よりも危険な場所にまで足を運ぶこともある。戦線に近く兵士が多いハルキウは、「前線デート」のホットスポットになっているのだ。駅には、花屋が2軒ある。その主な顧客は兵士だ。 ジャーナリストのカテリーナ・カプースチン(32)は、9歳の息子ヤロスラフを連れて、夫のイホル・カプースチン(34)がいる最前線の村で休暇を過ごした。かつて整備士だったイホルは、現在ロシア軍と対峙する危険な場所から壊れた車両を撤去する作業をしているという。カテリーナは、米「ニューヨーク・タイムズ」紙に「息子とイホルは私

    ハルキウがホットスポットに─ウクライナの女性たちが命を賭ける「前線デート」 | 「子供が父親を記憶に残すため」
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    mmsuzuki 2024/12/22
    “アリーナ・オツェムコの場合は、夫のワシル・オツェムコを1年半のあいだに9回訪ねた/いつも息子を一緒に連れて行った/2024年6月、夫は戦死した「いまは、自分が正しいことをしたのだと理解しています。止めさせよ
  • 「家族総動員体制」の家業に振り回される「独裁者の子供たち」 | 神話にダミー会社に総合格闘技…

    北朝鮮──金一家の伝説 東の独裁者の娘が11歳かそこらで、すでに肖像写真が切手になって発行されているのは、その辺りの理由と関係しているのだろう。父親に似てぽっちゃりとした顔の金主愛が将来、北朝鮮の指導者として4人目の金になるのだろうか。 金主愛は2022年11月、初めて公の場に顔を出し、父親とともに新型ミサイルに見とれる姿で注目された。北朝鮮の国営メディアは「尊敬するお子様」と呼んだが、この「尊敬する」という形容句は、体制の重要人物にしか使われない語句だ。

    「家族総動員体制」の家業に振り回される「独裁者の子供たち」 | 神話にダミー会社に総合格闘技…