タグ

ブックマーク / courrier.jp (419)

  • ハラリ史上“最も手厳しい”新著に、米誌記者が感じる「ハラリ的思考の限界」 | 新著『ネクサス』の内容を読み解く

    シリコンバレーのグル 「いまからおよそ一四〇億年前、いわゆる『ビッグバン』によって、物質、エネルギー、時間、空間が誕生した」 イスラエル人歴史家ユヴァル・ノア・ハラリの著書『サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福』(2011年)はこのように始まる。そしてこの一文によって、21世紀のアカデミアにおいて最も目覚ましいキャリアのひとつが始まった。 『サピエンス全史』はさまざまな言語に訳され、全世界で2500万部を売り上げている。その後もハラリは数冊の著書を出版し、さらに数百万部を売り上げた。現在ハラリは15人ほどの職員を雇い、仕事のマネジメントや自身のアイデアを発展させるのを手伝ってもらっている。 アシスタントの雇用はハラリにとって不可欠だった。滅多にオンライン上に登場しない著名人として、ハラリはダライ・ラマの次に有名だろう。 彼はスマホを使わない(「時間と集中力をとっておきたいんです」とのこと

    ハラリ史上“最も手厳しい”新著に、米誌記者が感じる「ハラリ的思考の限界」 | 新著『ネクサス』の内容を読み解く
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2024/10/14
  • 現代きっての哲学者ジジェクに会いに行ったら、いろいろと「型破り」だった | 世界的哲学者の私生活ってどんなの?

    に悪態つきまくり 夫婦の生活時間帯がバラバラなのは問題だ。スラヴォイ・ジジェクのの就寝時間は遅く、だいたい午前4時頃。一方のジジェクは、午前1時にはベッドに入る。 朝、ジジェクは掃除をし、買い物を済ませて朝も作る。焼きたてのパンに半熟卵、のためにグレープフルーツも添える。午後4時ともなると彼はもう疲れてしまうのだが、はよく「ちょっと前に起きたばかりじゃない」と文句を言うそうだ。 「ふざけんな! 起きたばかりなのは君だけだ! って言ってやるんだ」とジジェクは中指を突き立てて吐き出した。「俺はもう活動を始めてから7時間たってんだ! ってな」 夜こそが、ジジェクののゴールデンタイムである。 「『もう働く時間はおわり。休んでいいよね』と言って、ソファーに寝転んで足を伸ばし、何かちょこちょこべるものを用意して、ばかすかタバコも吸って、映画を観る。はこれを夫婦のコミュニケーションの時間

    現代きっての哲学者ジジェクに会いに行ったら、いろいろと「型破り」だった | 世界的哲学者の私生活ってどんなの?
  • ジョセフ・スティグリッツ「トランプが勝てば、資本主義は“自滅”しうる」 | 「悪魔」と取引する米国の億万長者たち

    2001年にノーベル経済学賞を受賞したジョセフ・スティグリッツ(81)。長年異端とされる主張を繰り返してきた彼は、自らを「改革が必要な資主義を支持する進歩主義者」と呼ぶ。 いまも世界で大きな発言力を持つ彼は、著書や講演会を通じ、40年間続く新自由主義による悪影響を批判し続けている。講演のためにマドリッドにやってきたスティグリッツから、スペイン紙「エル・パイス」が話を聞いた。 「トランプ現象」とはなんなのか ──2024年は世界各地で選挙がありますが、争点になっているのはどこも経済政策ではなく、スキャンダルや文化戦争です。 経済はそうしたものの背景にあります。新自由主義が40年間続き、多くの人々は大変な困難を強いられました。グローバリゼーションや技術の変化によって、脱工業化が進んだのが原因です。新自由主義において取り残された非常に多くの人々が守られず、絶望するようになりました。これは特に米

    ジョセフ・スティグリッツ「トランプが勝てば、資本主義は“自滅”しうる」 | 「悪魔」と取引する米国の億万長者たち
  • 【解説】トランプが暗殺されていれば「内戦勃発」の可能性もあった | 「暗殺してもトランプ主義は消えない」米大学教授が解説

    米共和党のドナルド・トランプ前大統領が演説中に銃撃された事件を受け、米マサチューセッツ大学ローウェル校の犯罪学・法学の教授、アリー・パーリガーがメディア「カンバセーション」のインタビューに応じている。 パーリガーは、銃弾があと少しでもずれていれば、米国で内戦勃発の可能性もあったと指摘しているが、その理由とは?

    【解説】トランプが暗殺されていれば「内戦勃発」の可能性もあった | 「暗殺してもトランプ主義は消えない」米大学教授が解説
  • 英社会心理学者「スマホ禁止では子供を守れない─本当に必要な2つのこと」 | デジタル環境での危険とリスクを抑制

    子供たちのスマホ依存と、ソーシャルメディアの影響によるメンタルヘルスの悪化が世界中で問題視されている。子供たちを守るための方法についてさまざまな議論がなされており、厳しい使用制限を訴えるジョナサン・ハイトの主張についても、「クーリエ・ジャポン」では伝えてきた。 しかし、それとは異なる主張をする専門家もいる。英国政府にアドバイスを重ねてきたソニア・リビングストン教授に、子供たちをデジタル環境のなかでどう守ればいいのか、英紙「フィナンシャル・タイムズ」が聞いた。 分裂しがちな「子供のスマホ依存」への対処法 子供のスマートフォン利用に関する議論は、両極端にわかれがちだ。 一方は、テクノロジーによって壊れやすくなった世代に着目する。彼らが重視するのは、ソーシャルメディアがメンタルヘルスの悪化の原因になっているという研究だ。彼らの主張する解決策は、米国の社会心理学者ジョナサン・ハイトによって示されて

    英社会心理学者「スマホ禁止では子供を守れない─本当に必要な2つのこと」 | デジタル環境での危険とリスクを抑制
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2024/06/17
    “誰もコントロールできないほど激しく子供たちの関心を奪う、テック企業のビジネスモデルを規制すること”
  • 英誌が日本の「コンビニで働く外国人」に注目 知られざるその胸の内 | 世界が賞賛する「社会インフラ」を支える人材

    コンビニで働く外国人の姿は、いまやおなじみの光景になっている。英誌「エコノミスト」が、ミャンマー人として初めてセブンイレブンの店舗オーナーに就任した女性に取材し、コンビニを中心に広がる日の多文化共生を考察した。 いまの日社会を知りたいなら、東京都港区にあるセブンイレブンに行ってみるといい。 コンビニは、日が誇る質の高いサービスを体現している場所だ。店のドアが開くたびに、店員は「いらっしゃいませ」と声を張り上げて客を迎える。 棚には季節限定のお菓子が整然と並べられ、レジ前からは揚げたてのフライドチキンの香りが漂う。 港区にあるこのコンビニも一見、どこにでもある普通の店舗だ。同店が他と違うのは、セブンイレブンで初めてミャンマー人がフランチャイズチェーン(FC)加盟店のオーナーを務めていることだろう。 オーナーのメイジンチイツを含め、スッタフは全員ミャンマー人だ。

    英誌が日本の「コンビニで働く外国人」に注目 知られざるその胸の内 | 世界が賞賛する「社会インフラ」を支える人材
  • 子供に「一人部屋」は本当に必要? そのメリットとデメリットを考える | 現代に特有のリスクも

    子供に自分だけの部屋を与えるかどうかは、家族計画や住居の選択にも関わる問題だ。2人目を産むかどうか悩んでいる米誌「アトランティック」のライターが、既存の研究や専門家の意見を参照しながら出した自分なりの答えとは──。 一人部屋が「当たり前」の時代 2人目を産むかどうか考えるとき、いつも家のことが心配になる。子供が2人になった場合、いま私たちが暮らしているシアトルの2ベッドルームの賃貸物件に住み続けるには、子供たちに同じ部屋を共有してもらわねばならないからだ。 自分も、友人たちの多くも、子供時代に自分の部屋を持っていた。住宅価格が高騰しているとはいえ、私はいまも、子供たちに同じようにしてあげたいと思っている。 そもそも、なぜ親たちは、子供に一人部屋を与えることを重視するのだろうか。米国では過去数十年間、家のサイズが大きくなり、少子化が進むのにともない、子供が自分だけの部屋を持つことがより一般的

    子供に「一人部屋」は本当に必要? そのメリットとデメリットを考える | 現代に特有のリスクも
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2024/06/02
    “子供の成長における最良の部分の多くは、自分の部屋の中ではなく、部屋の外で起こるのだから。”
  • SNSを埋め尽くす「All Eyes On Rafah」はどう生まれ、ここまで広がったのか | 世界規模の連帯はこうやって始まった

    5月27日月曜日から、SNSは1枚の画像で溢れかえっている。「All Eyes On Rafah(ラファから目を逸らすな)」──並んだテントが、その文字を浮かび上がらせる。AIによって生成されたその画像は、インスタグラムだけで木曜までに4600万回以上リポストされており、拡散はいまも世界中で続いている。 この画像のメッセージについて、「ラファでの状況から目を逸らさず、停戦を要求し、人道支援も届かないキャンプでの生活を余儀なくされている人々を支援するよう呼びかける」ものだとヨーロッパメディア「ユーロニュース」は説明する。 All eyes on #Rafah ???????? pic.twitter.com/bg3bAtl3dQ — The Palestinian (@InsiderWorld_1) May 27, 2024 スローガン「All Eyes On Rafah」はどう生まれたか

    SNSを埋め尽くす「All Eyes On Rafah」はどう生まれ、ここまで広がったのか | 世界規模の連帯はこうやって始まった
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2024/05/30
    “AIで生成された画像は、血や暴力に溢れたガザ地区の実際の画像よりも、見る人によっては受け入れやすいのだろう”
  • AIが生成した殺害リストの“10%の誤差“にイスラエル軍は目をつぶった | 人間の役割は「承認」のみだった

    「エラーなし」の原則はない ラベンダーを使用した上級将校である証言者Bは、取材に対し、現在の戦争で諜報機関の職員たちはAIシステムの評価を独立して精査することを求められていないと繰り返した。それは時間を節約し、支障なく人間の標的を量産できるようにするためだ。 「すべてが統計的に、とてもドライに整然とおこなわれた」とBは言う。この監視の欠落は、内部調査でラベンダーの正確性が90%にとどまるとわかっていたのに承認されたという。言い換えるなら、殺害対象とされた人間の標的の10%はハマスの軍事部門のメンバーではまったくないと、事前に知られていたのだ。 たとえば、ラベンダーはハマスやPIJの戦闘員と似ている通信パターンを持つ人物を誤って戦闘員とみなすことがよくあったという。そこには、警察、民間防衛組織のメンバー、戦闘員の親戚、名前やニックネームが戦闘員とたまたま似ているだけの人、かつてハマスの戦闘員

    AIが生成した殺害リストの“10%の誤差“にイスラエル軍は目をつぶった | 人間の役割は「承認」のみだった
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2024/05/30
    “攻撃を許可するのに充分な格付けをされた標的がいない日には、私たちは攻撃を可能にする基準を下げて実行した。『もっと標的を指定しろ』というプレッシャーを受け、怒鳴られることもあった。”
  • 【調査報道】イスラエル軍の「殺害リスト」は人工知能が生成したものだった | すべてを変えた「人工知能による自動化」

    2021年、『人間とマシンのチーム:私たちの世界に革命をもたらす人間と人工知能のシナジーをいかに生み出すか』(未邦訳)と題する英語が刊行された。著者はY・S准将というペンネームだが、イスラエルのエリートの諜報機関、8200部隊を率いる人物であることが確認されている。 著書で彼は、戦火のなかで軍事攻撃の「標的」を何千という規模でマークするため、大量のデータをすばやく処理する特別なマシンの開発を提唱した。そのようなテクノロジーがあれば、「新たな標的の割り出しと、それを承認する意思決定の両方における人間のボトルネック」を解消できるだろうと、彼は書いている。 そのようなマシンは、実際に存在すると判明している。イスラエルとパレスチナ合同の独立系メディア「+972マガジン」とイスラエルの独立系ニュースメデイア「ローカル・コール」の調査によって、イスラエル軍が「ラベンダー」という人工知能をベースにし

    【調査報道】イスラエル軍の「殺害リスト」は人工知能が生成したものだった | すべてを変えた「人工知能による自動化」
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2024/05/29
    何千人もまとめてマークしていて、ひとりひとりについて精査しない。すべてを自動化されたシステムに入力し、その何千人のうちの1人が自宅にいるとわかると、彼は即座に攻撃対象になる。家ごと空爆するのだ
  • 米紙が報じる「日本の“軍隊式教育”がもたらす社会秩序とその代償」 | ドキュメンタリー映画監督・山崎エマに聞く

    人の母と英国人の父を持つ山崎エマは、程よい距離感で日社会を見つめ、ドキュメンタリー映画として記録してきた。彼女がカメラを向けるのは、教室の掃除に励む小学生や血のにじむような練習に耐える高校球児といった教育現場だ。 そうした日特有の厳しいしつけや伝統が社会に秩序をもたらす一方、そこには代償もあることにスポットライトを当てる山崎に、米紙「ニューヨーク・タイムズ」が話を聞いた。 人間ピラミッドの思い出 ドキュメンタリー映画監督の山崎エマ(34)には幼少期の忘れられない経験がある。自分は膝にひどい擦り傷を負い、同級生は骨折する羽目になった人間ピラミッドだ。 大阪の小学校で6年生のころ、毎年恒例の運動会で組み体操を披露するため、同級生らと何週間も前から7段の人間ピラミッドをつくる練習をした。小さな体から血も涙も流れたが、番で成功させた達成感は計り知れず、それは「私が粘り強い努力家だと自負で

    米紙が報じる「日本の“軍隊式教育”がもたらす社会秩序とその代償」 | ドキュメンタリー映画監督・山崎エマに聞く
  • イタリア南チロルは子育て天国だった! 高い出生率を維持する奇跡の街 | 潤沢な交付金に、あらゆる割引、いたるところに保育所

    アルプス山脈に囲まれた都市ボルツァーノの中心街にある市庁舎。ステファノ・バルド(38)は授乳休憩で早退をする。 「もちろん僕が授乳するわけじゃないんですけど」運輸行政を担当しているバルドは、と子供6人の写真を飾った執務室でこう話す。は新生児の世話で家にいる。親のどちらか一方が授乳休憩をとる権利は法律で認められているし、彼は子供たちのお迎えに行かなくてはならない。 「この制度はとても使い勝手がいいんです」 大家族は、イタリアでも次第に過去のものとなった。同国はヨーロッパで有数の低出生率の国であり、ジョルジャ・メローニ首相も教皇フランシスコも、「イタリア人は消滅の危機にある」と警告したほどだ。ところがその趨勢(すうせい)に最も抗っているのが南チロルと呼ばれるアルト・アディジェ地域(ボルツァーノ自治県)とその県都ボルツァーノでは、数十年以上出生率を維持し続けている。 その理由として専門家たち

    イタリア南チロルは子育て天国だった! 高い出生率を維持する奇跡の街 | 潤沢な交付金に、あらゆる割引、いたるところに保育所
  • マット・リドレー「未来を悲観して子供を持たない若者が心配だ」 | 「合理的楽観主義の第一人者」が語る

    英国の貴族であり、科学ジャーナリストとして多数の著書を出してきたマット・リドレー。「合理的楽観主義者」とされる彼は、必要以上に未来を悲観することはないと考えている。スペイン紙「エル・ムンド」が、コロナ禍を経た現在の情勢を踏まえて取材した。 悲惨に思える現在も「前向き」でいられるか マット・リドレーはその好奇心から、性の進化を研究し、さらにヒトゲノム、そして徳の起源も研究した。彼の一番人気の著書『繁栄──明日を切り拓くための人類10万年史』は、30ヵ国語に翻訳され、100万部を売り上げている。 書のなかでリドレーは、今世紀、私たちは物質的進歩、環境的進歩の両方を享受するだろうと述べた。長い時間をかけ、人々の相互交流と専門化が進むことにより、人類のあいだに集団的思考が形成され、結果として生活の質が向上するのだという。 だが、グローバリゼーションの評価は現在、書が出版された当時より悪い。人類

    マット・リドレー「未来を悲観して子供を持たない若者が心配だ」 | 「合理的楽観主義の第一人者」が語る
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2024/04/11
    “15世紀、欧州にコーヒーが伝わった際には、その飲用に猛烈な反対の声があがりました。健康に有害で危険な飲み物だと考えられたのです。教会から迫害され、多くの国で禁止されました。”
  • ニーアル・ファーガソン「歴史に学べば、AIに取るべき対応は見えてくる」 | 政治の力で規制をする意味はある

    4. 充分な計算能力を備えた汎用人工知能(AGI)は実現可能か? AGIとは、あらゆる認知タスクにおいて一般的な教育を受けた人間に匹敵することが可能な、仮想汎用アルゴリズムシステムである。これを作り上げることがアルトマンの目標であるが、それは達成可能なのだろうか。 この問いはつまるところ、人間の脳と競合するほどにまで、計算能力を速くできるかということである。現状、GPT4の変数は推定1兆個だが、それを100兆個くらいまで増やす必要があるかもしれない。そのためには非常に高い演算能力(AIの専門家は「compute」と言うだろう)が必要になる。 1999年、未来学者レイ・カーツワイルは、2029年までにAGIが発明されるだろうと予言した。より最近だと、2022年1月1日、予測者のプラットフォームであるMetaculusの加重平均は、2042年までに「弱いAGI」が人間の一般的知能の水準に到達で

    ニーアル・ファーガソン「歴史に学べば、AIに取るべき対応は見えてくる」 | 政治の力で規制をする意味はある
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2024/04/11
    “新技術への政治的抵抗に関しては、大衆とエリートが危機感を持った場合、成功するかもしれない。 その先例には、人間のクローン作成や遺伝子工学への反発が挙げられよう。”
  • バーバラ・ウォルターが警告「アメリカは21世紀版の内戦に向かっている」 | 内戦に陥りやすい2つの要素とは

    カリフォルニア大学サンディエゴ校の政治学教授バーバラ・ウォルターは、1月に上梓した『内戦はこうやって始まる』でアメリカが内戦に向かっていると警鐘を鳴らし、国内外で反響を呼んだ。世界各国の内戦を長年研究してきた彼女がそう断言する根拠と、アメリカ人さえ気づいていない危険な兆候を聞いた。 ──世界中の内戦と、それを引き起こす条件について研究されていますが、著書ではアメリカがそうした条件に危険なほど近づいていると、背筋が凍るような主張をしています。詳しく聞かせていただけますか。 内戦については多くのことがわかっています。どのように始まり、どのくらい続くのか、なぜ解決が難しいのか、どのように終わらせるのかといったことです。 1946年以降、200を超える大規模な武力紛争が発生しているため、そこから多くのことが見えてきたわけです。とりわけこの30年間、私も含めた専門家らは多くのデータを収集して分析し、

    バーバラ・ウォルターが警告「アメリカは21世紀版の内戦に向かっている」 | 内戦に陥りやすい2つの要素とは
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2024/03/27
    “イデオロギーではなく、民族や宗教、人種などに基づいて政治集団化するようになっていると、内戦に陥りやすい/アメリカのような強力な政府を倒す方法は、極右のバイブルとされる小説『ターナー日記』で紹介”
  • 国が衰退しているのは明らか─それでも日本人の「平和ボケ」はいまも健在 | どうしてそんなに無頓着?

    進む少子高齢化、成長しないどころか後退しはじめた経済、そして頼りにならない政府──そんな危機迫る状況にもかかわらず、なぜか日国民は落ち着いているようだ。その“不思議”を米紙「ニューヨーク・タイムズ」が解説する。 数十年間ほとんど成長をみなかった景気が、いまや後退段階に。減り続ける人口、昨年の出生数は過去最低。政治が硬直しているように思われるのは、事実上権力を握っているのが一党であり、どれほどスキャンダルまみれになろうと、不支持率が高まろうと、その状況に変わりがないからだ。 でも、ご心配なく。ここは日、悪い情報はすべて相対的なものだ。 まあ見てみよう。日みたいな現状ならば、社会的荒廃の兆候、たとえばゴミの散乱、路面の穴ぼこ、ピケライン(ストやデモの際に張る監視線)等々を想像するだろうが、それはまず見当たらない。安定ぶりとまとまりの良さはいまも驚くほどで、破滅が差し迫っている感じはほとん

    国が衰退しているのは明らか─それでも日本人の「平和ボケ」はいまも健在 | どうしてそんなに無頓着?
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2024/03/17
    “首相が次々と交代しようとも、彼らは所詮、置き換え可能な「現状維持の使者」「誰もが迫りくるものについてある程度はわかっていると思いますが、そのスピードがあまりにも緩慢なので、大々的な変革を唱道すること
  • 夫婦で「言い争う」ことは、そんなに悪いものなのだろうか? | 【モダン・ラブ】一つにまとまる手段

    筆者は夫としょっちゅう議論し、言い争っている。だが何かしらの関係を築くとき、たとえうるさいと言われようとも話し続けなければならないというのが、彼女の持論だ──それは私たちが暮らす「地球」について考えるときも。 この記事は、愛をテーマにした米紙「ニューヨーク・タイムズ」の人気コラム「モダン・ラブ」の全訳です。読者が寄稿した物語を、毎週日曜日に独占翻訳でお届けしています。 些細なことも「我慢」しない 私たちのような夫婦と一緒にいたがる人はそういない。つまり、いがみ合う夫婦だ。 エリックと私の会話は、基的にいつも前向きに始まる。 「去年と一昨年以外で、モンスーンがフラッグスタッフを避けて通ったのは何年だっけ?」 去年の夏のある日にそう話しかけると、彼は「2015年だよ」と言った。 「そんなはずはないよ」と答えた。「ちょうどボブとカレンは付き合いはじめたばかりだったもん。2012年だったと思う」

    夫婦で「言い争う」ことは、そんなに悪いものなのだろうか? | 【モダン・ラブ】一つにまとまる手段
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2024/03/12
    “誰かの物語が他者のそれよりも価値があるなんてことはなく、私たちはそれらすべてに耳を傾ける必要がある。たくさんの音を立てる必要が、私たちにはあるのだ。”
  • ロシア人が“専制君主”のほうがマシだと支持してしまう歴史的背景 | 世界の反ユダヤ主義を煽ったのはロシア

    ロシア人は「専制君主」のほうがマシだと考える ──ロシアでは、歴史上、政治的リベラリズムが根付くチャンスがまったくなかったのでしょうか。西欧化を進めたピョートル大帝でも、当時発達しはじめていた議会主義や自由拡大の流れを輸入しませんでした。 ロシア歴史を形作ってきたのは、専制支配の伝統です。その伝統を体現するのがイヴァン雷帝です。彼は「地上の神」とでもいえばいいのか、西欧の絶対君主すら圧倒する存在でした。想像を絶する暴力や残酷さを強いることもあり、叛乱を起こした都市ノヴゴロドは血の川にされました。彼の民兵は気晴らしに村を略奪できたほどです。 そんな君主は民衆に嫌われそうですが、そうでもありません。彼の死後、ロシアで「動乱の時代」が始まったからです。陰惨な後継者争いが始まり、大飢饉などのさまざまな災厄も重なりました。ロシアはポーランドに侵略されて弱体化したものの、民衆が奇跡的にポーランドを追

    ロシア人が“専制君主”のほうがマシだと支持してしまう歴史的背景 | 世界の反ユダヤ主義を煽ったのはロシア
  • プーチンは自分たちが「世界を救う存在」だと信じている | ウクライナ侵攻は人類のため?

    ロシアを特徴づける「膨張主義」 ──ロシア歴史が始まったのは1000年以上前です。かつては、現在のウクライナ周辺の公国の緩やかな連合でしたが、いまは1700万平方キロメートルもの広大な領土を持つ大国となっています。20世紀には領土が2200万平方キロメートルもありました。 ロシアの膨張主義を理解したいなら、まずは地図を見るべきです。ロシアの子供たちは地図を見ると、世界一大きな国であることを誇りに思う一方、不安にも駆られます。こんなに広大な領土はとても守りきれないのではないかと考えるのです。 ロシアでは、16世紀に領土を広げたイヴァン雷帝の時代から、「防衛的膨張主義」がよく見られます。同国には自分たちを守る山や海や大河がありません。だから領土を広げると、そこを守るために、さらにその先の土地も征服しなければならないと感じてしまうのです。 プーチンが2016年のロシア地理学協会のイベントで口に

    プーチンは自分たちが「世界を救う存在」だと信じている | ウクライナ侵攻は人類のため?
  • エマニュエル・トッド「いま私たちは西洋の敗北を目の当たりにしている」 | 西側諸国は「何も見えていない」

    西洋の凋落を証明する「3つの要因」 ──2023年に弊紙から受けたインタビュー「第三次世界大戦はもう始まっている」が、今回の新著を書くきっかけになったと伺っています。すでに西洋は敗北を喫したとのことですが、まだ戦争は終わっていませんよね。 戦争は終わっていません。ただ、ウクライナの勝利もありえるといった類の幻想を抱く西側諸国はなくなりました。このの執筆中は、それがまだそこまではっきり認識されていなかったのです。 昨年の夏の反転攻勢が失敗に終わり、米国をはじめとしたNATO諸国がウクライナに充分な量の兵器を供給できていなかった事態が露呈しました。いまでは米国防総省の見方も、私の見方と同じはずです。 西洋の敗北という現実に私の目が開かれたのは、次の三つの要因によるものでした。 第一の要因は、米国の産業力が劣弱だということです。米国のGDPにはでっちあげの部分があることが露わになりました。私は

    エマニュエル・トッド「いま私たちは西洋の敗北を目の当たりにしている」 | 西側諸国は「何も見えていない」
    mmsuzuki
    mmsuzuki 2024/02/23
    “私たち西洋の生活は、低賃金で旧第三世界の男性や女性や子供を働かせて成り立っているわけですから、西洋の道徳規範に説得力はありません。”