小泉悠東京大准教授=東京都目黒区駒場4の東京大先端科学技術研究センターで2024年9月2日午前11時45分、鈴木英生撮影 ウクライナへのロシア軍の侵攻が始まって以来、約2年半にわたってメディアに出ずっぱりなのが、小泉悠・東京大准教授です。小泉さんは、普段、どんな気持ちで軍事分析をしているのか? 反戦的な両親の下で軍事マニア少年だった過去なども振り返りつつ、上下2回で語りおろしてもらいました。【聞き手・鈴木英生】 下はこちら 国防のために、民主的価値守る軍隊を 「憲法大好き」小泉悠さん/下 両親は学生運動世代 両親は団塊の世代。とにかく軍隊が嫌いでした。両親の頭にある戦争像は、自分たちの親が戦った第二次大戦であり、学生時代に反対したベトナム戦争でしょう。自国側は明確に侵略者で、民衆が一方的に空爆されたり虐殺されたりする。 母方の祖父は、中国戦線に2回出征して輸送部隊にいましたが、孫の私には悲