日本企業、特に大企業の間で一大ブームとなりつつあるのが「働き方改革」で、バズワードとしても赤丸急上昇中だ。今や「人工知能(AI)」や「IoT(インターネット・オブ・シングズ)と並び、働き方改革の話を聞かない日はない。だが、ERP(統合基幹業務システム)などを活用した業務改革が死屍累々だったように、「改革」という言葉はとにかく日本企業には縁起が悪い。 というか、既に大多数の日本企業で働き方改革の失敗は確定している。その理由について、この最初の一文を読んだだけでピンと来た読者もいることだろう。業務改革、より正確には業務プロセス改革に取り組んだ日本企業はことごとく失敗しているのである。つまり、ほとんどの企業は業務改革に失敗、もしくは未経験の状態で、働き方改革に取り組もうというのだ。もう、バカも休み休み言えである。 働き方改革は言うまでもなく“官製”だ。安倍政権が長時間労働の是正などの働き方改革を