今年3月、東京都が時短要請をするなかで厚生労働省職員23人で深夜まで行われた会食問題は大きな批判を浴びた。 元厚生労働省官僚である千正康裕氏は、こうした不祥事は厚労省に染み付いた"内向き思考"によるものだと語る。その他数々の問題にもこの傾向は共通してるというが、官僚が内向きになってしまう本当の理由はどこにあるのだろうか。 ※本稿は『Voice』2021年6⽉号より⼀部抜粋・編集したものです。 共通する内向き思考 厚生労働省の職員は能力や士気は高いが、外との交流が乏しく、その熱意や発想が内向きになりやすい傾向にあると思う。そして、多数の人事グループに分かれており、組織のガバナンスは利きにくい。 今年3月24日、東京都が飲食店に対して営業時間を午後9時までに短縮するよう要請するなかで、厚生労働省老健局老人保健課が送別会を開き、職員23人が深夜まで会食していた問題で、僕は何度もメディアからコメン
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