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ブックマーク / p-shirokuma.hatenadiary.com (11)

  • 低感情社会、皆がニコニコしていなければならない社会 - シロクマの屑籠

    p-shirokuma.hatenadiary.com 先週、怒鳴り声がどんどん社会のなかでストレスフルなものとみなされるようになり、他人に害をなすものとして浮かび上がってくる話をした。昭和時代には怒鳴り声、ひいては大きな声が溢れていたが、令和時代の日社会はそうではない。令和の日人は、自分が怒鳴られると大きなストレスを自覚するのはもちろん、ただ怒鳴り声が聞こえただけで大きなストレスを自覚する。 だが、振り返って考えてみると、怒鳴り声だけがストレス源として社会のなかで浮かび上がっているわけではない。およそストレス源となりそうな感情表出ならなんでも、交感神経を亢進させる感情表出ならなんでも、忌むべきストレス源とみなされ、できるだけそれをなくすよう、なくせなければ迷惑であり危害であり排除すべきもののように扱われる。 たとえば泣き声などもそうだ。職場では、怒鳴っている人が浮かび上がるだけでなく

    低感情社会、皆がニコニコしていなければならない社会 - シロクマの屑籠
    moandsa
    moandsa 2024/09/04
    実際にホラー映画の感想掲示板で「叫ぶ子供がうるさかった」って結構ある。特に自分の感情を人に悟られないようにする、感情を顔に出さないことが良いこととされてる。マスクつけ続けて自分の感情を隠したい人も多い
  • 推しと宗教はどこまで同じで、どこから同じでないか - シロクマの屑籠

    www.4gamer.net 少し前に、推しと宗教の共通性について宗教学の先生がお話している文章を読んだ。私はそれを読んである程度は納得できると同時にある程度からは納得できないものだった。ただし、くだんの先生は、私を説得するために「推しと宗教の共通性」についてしゃべっていたわけではない。それに、確かに私たちは推しに「尊さ」を見出しているから、間違ったことを述べていたって印象はなかった。 が、私も推しについては関心は持っているし、私なりに推しと宗教の異同について書いてみたくなったので、やってみることにする。 推しと宗教、共通しているところ 推しと宗教の共通点は、既にリンク先で宗教学の先生がおっしゃっていた。推しに「神聖さ」を見出しているご指摘は、巷でいう「推しが『尊い』」という言い回しとも一致しているし、推しに対してファンがある程度脳内補完したイメージを消費しているさまを福音派の話とダブらせ

    推しと宗教はどこまで同じで、どこから同じでないか - シロクマの屑籠
  • 「ひきこもり」は現在も増え続けているのか? - シロクマの屑籠

    最近、忙しくてブログがなかなか書けないなか、面白そうな話題がTLを駆け抜けていった。togetterに、それがまとめられている。 togetter.com 「昔の方が暴力が横溢していたのに、なぜ今になって不登校やひきこもりが増えているのか」について、いろんな人がいろんな意見を述べている。不登校、というのも意外に新しい概念で、昔は登校拒否という言葉が使われていて、それ以前には、農業手伝いなどの理由で親が子どもに学校に通わせない、なんてこともあった。昭和の終わりになっても、田植えや稲刈りの時期になると学校を抜けて家業を手伝うクラスメートがいたものである。もちろん、今日の不登校においては農業手伝いのために学校に行かない・行けないという事情は滅多になくなっているだろうけれども。 で、不登校については、増加し続けている。少しネット検索してもらえれば右肩上がりのグラフにいくらでも出会うはずだ。コロナ禍

    「ひきこもり」は現在も増え続けているのか? - シロクマの屑籠
  • 『人間はどこまで家畜か:現代人の精神構造』が出版されます - シロクマの屑籠

    人間はどこまで家畜か: 現代人の精神構造 (ハヤカワ新書) 作者:熊代 亨早川書房Amazon 先日、大和書房さんから『「推し」で心はみたされる? 21世紀の心理的充足のトレンド』が発売されたばかりですが、今度は早川書房さんから『 人間はどこまで家畜か: 現代人の精神構造 (ハヤカワ新書)』という書籍を発売していただくことになりました。 私がつくる書籍には2つのタイプがあって、ひとつは、現代人が心理的にも社会的にもうまく適応していくためのメソッドに重心を置いたもので、1月に発売された『「推し」で心はみたされる?』はその典型です。もうひとつは、現代社会という巨大なシステムがどんな構造や歴史的経緯から成り立っていて、私たちにどんな課題が課せられ、どういった現代特有の生きづらさを生み出しているのかを考えるタイプの書籍で、2月21日発売予定の『人間はどこまで家畜か』は後者のタイプにあたります。 同

    『人間はどこまで家畜か:現代人の精神構造』が出版されます - シロクマの屑籠
  • 認知機能がギリギリで保たれている高齢者について少し - シロクマの屑籠

    ちょっと高齢者の健康についてしゃべりたくなったので、しゃべらせてください。 [B! 医療] 「こんなに急に悪化するとは思わなかった」これから親を看取る人は知っておきたい"老衰死の経過" いつ墜落するかわからない低空飛行中の飛行機の状態 2022年の10月頃、なとろむ先生*1が、いきなり容体が悪化する高齢者の話をなさっていた。誤嚥性肺炎や心不全といったかたちで心臓・肺・腎臓の機能が一気に悪化する。でも、それは当の意味で急激に悪化したのでなく、もともとエイジングによってかなり弱くなっていたのだ。ちゃんと機能を保つギリギリの低空飛行をしていたものが、そのギリギリが保てなくなってホメオスタシスを維持できなくなった高齢者のケースは、医療に携わる者なら誰でも出会ったことのあると思う。 だから高血圧や肺気腫を放置していても元気に振舞っている高齢者も、案外、そのホメオスタシスは余裕綽々で保たれているわけ

    認知機能がギリギリで保たれている高齢者について少し - シロクマの屑籠
  • 日本人にかかる性淘汰圧と、その行方を想像する - シロクマの屑籠

    はてな匿名ダイアリーと一部のtwitter界隈で、「現代の恋愛は、告白すれば告ハラ扱いされ、付き合う前に口説こうとすればセクハラやストーカー扱いされる」、という文章が注目されていた。関連して、「ぬいぐるみペニス(略してぬいペニ)」というネットスラングについても、はてなブックマークやnoteで目にした。 現代の恋愛ってぶっちゃけ平民には無理ゲーじゃない? [B! 増田] 現代の恋愛ってぶっちゃけ平民には無理ゲーじゃない? 「ぬいペニ」問題について|しの。|note 現状認識:交際までの曖昧なプロセスは難しくなっている これらに対する反応はさまざまだった。恋愛結婚の経験のある人々は「恋愛を理解していない」「告ハラなんて言われたところで無視すればいいしセクハラほどの誘い方なんてするほうが変」「まずは異性の友達作れ」などと書いていた。 1990年代的だと思うし、だからといって間違いだとも言いづら

    日本人にかかる性淘汰圧と、その行方を想像する - シロクマの屑籠
    moandsa
    moandsa 2022/06/17
    会社にも学校にも、常に彼氏彼女の絶えない、恋愛関係に持ち込むのがうまい男女はいたけど(それ同士がくっつくわけではない)容姿やスペックはそうでもなく、雰囲気に持ち込む力?だった気がする。言語化できないが。
  • 50代で浮かび上がってくる承認欲求のヤバさ - シロクマの屑籠

    togetter.com 正月明けに、「50代くらいになると何をやっても褒められなくて、不安になり、承認欲求をこじらせる人が多い」というtogetterを発見した。 当だろうか? だとしたら世知辛い世の中だ、大変ですね、でも自分も無関係とは言えないな、などと思った。 そもそも、50代にもなって他人に褒められたい、それも、褒められているとはっきりわかるかたちで他者からの承認をいただきたい心境とは、どんなものだろうか。 私は、そのような心境は ・心理発達のプロセスが厳しかったことのあらわれか ・その人を取り囲む環境が特に難しくなっているか のどちらかに思われ、どっちにしても滅茶苦茶厳しいよね……といった風に思った。しかも、案外他人事とも思えなかったりもした。今回は、それらについて書いてみる。 「50代になって、わかりやすく褒められなきゃ不安ってどういう心理発達なのよ」 まず心理発達のプロセス

    50代で浮かび上がってくる承認欲求のヤバさ - シロクマの屑籠
  • 「本物の社畜」が生まれようとしている - シロクマの屑籠

    www3.nhk.or.jp 今週、NHKのサイトで"在宅勤務中も禁煙"を求める企業の動きについての報道があった。野村ホールディングスは、出社している社員に加えて在宅でリモートワークしている社員にも、就業時間中は禁煙を求めるのだという。 こうした動きは社員の健康の維持と生産性向上を図るねらいがあるとのことで、イオン、カルビー、味の素なども似たような取り組みをしているという。そして働く人の健康づくりを重視した企業経営は「健康経営」と呼ばれ、経済産業省も後押ししている。 健康と生産性の名のもと、社員は飼い殺されるのか しかしこれは、社員の自由や裁量を奪うものではないだろうか。 企業が営利を求める以上、社員に生産性を期待すること自体はわかるし、その延長線として社員の健康に目を向けるのも自然な成り行きにみえる。しかし、ある社員にとって何が生産性を向上させるのか、それとも向上させないのかは個人差の大

    「本物の社畜」が生まれようとしている - シロクマの屑籠
  • 「正しさ」や生産性のために、人間はどこまで治療され、改造されるべきのか - シロクマの屑籠

    外では優しいのに家では不機嫌な夫。「フキハラ」には声をあげて、夫婦で話し合おう。 | ハフポスト 先日、ハフィントンポストで「不機嫌な夫はフキハラである」という記事を見かけた。家族のなかの誰かが不機嫌な態度を取り、その不機嫌が家族に影響を与え続けているとしたら、それは不機嫌ハラスメントだ、だから解決・解消しましょうといった啓蒙的内容となっている。 人間は、他人の不機嫌な態度からも影響を受けずにいられないし、それに苦しんでいる人もいよう。だから不機嫌をハラスメントとみなす提言は理屈として理解はできる。なぜなら、功利主義(最大多数の幸福)や危害原理(お互いに迷惑をかけてはいけない)といった現代社会のドグマに照らすなら、不機嫌な態度で他人に悪影響を与えるのは不道徳なこと、ひいてはハラスメントと呼ぶに値するだろうからだ。 上掲記事に対して、「不機嫌をハラスメントと呼ぶのは行き過ぎだ」と反発する意見

    「正しさ」や生産性のために、人間はどこまで治療され、改造されるべきのか - シロクマの屑籠
  • 男性性欲が医療によって管理される未来 - シロクマの屑籠

    この文章は、先週twitterでつぶやいた話をブログ用に書き直したものだ。もっと長文でまとめてみたい、と思ったからだ。 「賢者タイムは生産的」→「というより、男性性欲のあれって認知や行動の障害では?」 「賢者タイム」というインターネットスラングをご存じだろうか。 賢者タイムとは、男性が射精後に性的関心がなくなり、冷静になっている状態を指す言葉だ。賢者タイムがあるということは、いわば愚者タイムとでもいうべき時間もあり、男性、とりわけ若い男性はしばしば、性欲や性衝動によって冷静さを失う。そして生産的でも合理的でもない行動、たとえば普段は欲しいとも思わないポルノグッズを衝動的に買ってしまったり、向こう見ずな行動をとってしまったりする。 だから若い男性のなかには、冷静さを取り戻すために、ほとんどそれが目的でマスターベーションを行う人すらいる。 「睾丸毒」というネットスラングも過去にはあった。これも

    男性性欲が医療によって管理される未来 - シロクマの屑籠
  • 少子化の根っこにあるのは資本主義・個人主義・社会契約の浸透だと思う - シロクマの屑籠

    BBCジャパンで、「世界じゅうで出生率が下がっていく」という話題を見かけた(以下参照)。 世界の出生率、驚異的な低下 23カ国で今世紀末までに人口半減=米大学予測 - BBCニュース 少子化は、ヨーロッパ諸国から東アジアへ、次いでそのほかのアジアへ、やがてアフリカへと広がっていくとされている。また少子化そのものが問題なのではない。リンク先で問題とされているのは「あまりにも急激な少子化」だ。 IHMEの研究による予測は次の通り。 ・5歳未満の人口: 2017年の約6億8100万人から2100年には約4億100万人へと減少 ・80歳以上の人口: 2017年の約1億4100万人から2100年には約8億6600万人にまで急増 マリー教授は、「巨大な社会的変化をもたらすだろう。私には8歳の娘がいるので、世界がどうなるのか心配だ」と付け加えた。 とてつもなく高齢化が進む世界で、誰が税金を払うのだろうか

    少子化の根っこにあるのは資本主義・個人主義・社会契約の浸透だと思う - シロクマの屑籠
    moandsa
    moandsa 2020/07/18
    日本は税制的にも少子化推奨してる。子供の所得税控除消えたし、産めば産むほど子供も含め生活が苦しくなる仕組み
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