全国一斉の長期休校、大都市圏では緊急事態宣言下で初の本番を迎えた大学入学共通テスト、一部大学の個別試験中止……と、異例ずくめだった2021年度大学入試。そんな「逆境」の中で合格実績を伸ばしたのは、どの高校だったのでしょうか。大学通信の安田賢治常務が解説します。(とくに断りのない限り、本連載の合格者数は、併願可能な私立大で複数の学部・入試方式での合格者を重複して数える「延べ合格者数」を採用しています) 今年の入試ではコロナ禍の影響もあって、地元大学の進学志向が高まった。全国から志願者が集まる大学が苦戦したが、その中で東大は昨年比マイナス1.8%、170人減にとどまった。最難関の東大ともなると、高校生の早い段階から志望していたとみられ、やすやすとは志望変更に踏み切らなかったようだ。 その東大の合格者数トップは開成(東京)の144人で、40年連続トップ。平成、令和とトップは揺るがない。2位は灘(