今年で7回目を迎える「日本イノベーター大賞」。産業界で新しい価値を作り上げる独創的な人材への表彰を通じて、日本に活力を与えることを目的に日経BP社が創設した。 世界経済は未曾有の金融危機に陥っている。株価や為替の乱高下が続き、実体経済への悪影響も出てくる中、新たな金融システムの枠組み構築が求められている。こうした中、2008年の大賞に選ばれたのは、北米で働く中南米系の出稼ぎ移民に送金サービスを提供する米マイクロファイナンス・インターナショナル・コーポレーション社長兼CEO(最高経営責任者)の枋迫篤昌(とちさこ・あつまさ)氏だ。 同社は、インターネットを使った送金決済システムを開発、格安の手数料で利用者を増やしている。一方で、送金業務の過程で生じる滞留資金を途上国の事業育成や起業を支援。狙いは、草の根経済を刺激することで途上国の経済発展を促すことだ。東京銀行(現・三菱東京UFJ銀行)出身で国
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