東京都町田市立小学校の6年生女児=当時(12)=が2020年11月、「いじめを受けていた」とメモを残し自殺したことをめぐり、萩生田光一文部科学相は14日、「GIGAスクール構想」の先進事例として児童に配られたタブレット端末がいじめに使われたことを明らかにした。「極めて残念な事実。重く受け止め事実関係を確認する」として問題点を解明し全国の教育現場に伝える方針を示した。(小松田健一、服部展和、奥野斐)
東京都の小池百合子知事は19日、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長が東京パラリンピックで、児童や生徒に観戦機会を提供する「学校連携観戦プログラム」を行うことに慎重な姿勢を見せていることについて、都庁で報道陣の取材に応じた。小池氏は「尾身会長からは、オリンピックの際も、同様のご指摘もいただいていたかと思いますが、安全、安心な大会としてやり切った」と述べ、尾身氏の指摘は当たらないとの考えを示した。 東京ではこの日も新たに過去2番目となる5534人の新型コロナウイルスの感染者が確認され、感染の高止まりが続いている。尾身氏は19日の参院内閣委員会閉会中審査で、東京パラリンピックでの「学校連携観戦プログラム」の実施について「(五輪開催時と比べ)今の感染状況はかなり悪い。そういう中で考えていただければ、当然の結論になると思う」と述べ、慎重な考えを示した。 これに対し、小池氏は「尾身会
東京都の小池百合子知事は28日、都庁で報道陣の取材に応じ、新型コロナウイルスの新規感染者数が27日に過去最多の2848人となり、増加傾向に歯止めがかからないことについて「ワクチンを、ぜひ若い方も打っていただきたい」と接種を呼び掛けた。 小池知事は、ワクチンを受けた高齢者が感染し重症になる割合が大幅に低下していることに言及した上で、「逆にワクチンを受けていないけれど、重症、中等症になる若い世代が増えている」と指摘。「若い方々の行動パターンが、鍵を握っている。自分がよければではなくて、結果として人にうつすと、医療体制が逼迫(ひっぱく)する。去年の夏も、年末も、お正月も、ゴールデンウィークもなく、ずーっと頑張っている医療従事者のことも考えていただきたい」と協力を訴えた。 医療体制にかかっている負荷についての認識については「基本的に、3つの柱でやっている。自宅、ホテルなどの宿泊療養施設、そして病院
菅義偉首相は16日、共同通信社の単独インタビューに応じ、東京パラリンピックの観客対応について、新型コロナウイルスの感染を抑制した上で、観客を入れた形での開催に強い意欲を示した。「いくらかでも観客の中でできればいい」と述べた。最終的には政府や大会組織委員会などによる5者協議で決定することになるとも指摘した。新型コロナワクチンを希望する人への接種完了時期に関しては「10月から11月中の早い時期に終えたい」と語った。
防衛省が運営する新型コロナウイルスワクチンの東京大規模接種センターのインターネット予約システムで、正しい接種券番号などを入力したのに予約できない人が相次いでいることが、自治体などへの取材で分かった。同システムでは、架空の番号を入力しても予約できてしまう欠陥が見つかっているが、新たな欠陥がある可能性が浮上した。(大平樹) 予約受け付けは、東京23区の65歳以上を対象に、17日に始まった。東京都板橋区によると、予約開始以降、「区から配布された接種券番号を認証画面に入力したが予約できない」「接種券番号が間違っているのでは」など数十件の相談が寄せられた。本紙の取材に、同区内の70代の男性は「何度やっても『入力に誤りがあります』というメッセージが出て先に進めなかった」と話す。 目黒区にも、予約できなかった人から数件の問い合わせがあった。同区の担当者は「接種券番号を入力し確認画面に移った後、生年月日の
東京五輪・パラリンピックの新型コロナウイルス対策として、訪日観戦客の健康管理を行うアプリの開発が迷走している。3月に海外からの観戦受け入れを断念した後、政府が利用の仕方を決めかねているためだ。この「オリパラアプリ」は、開発する民間企業への委託費約73億円に対して当初から「高額だ」との批判が上がっていたが、政府は現時点で事業の凍結に向かわず継続する方針だ。(坂田奈央) 3月20日に海外からの観戦受け入れ断念が正式決定したのを受け、国民民主党の伊藤孝恵参院議員はオリパラアプリの今後の運用について質問主意書を提出した。これに対し政府が今月2日に閣議決定した答弁書は「運用方針などの見直しを検討中で、現時点でお答えすることは困難だ」と実質ゼロ回答だった。
政府の観光支援策「Go To トラベル」事業で、観光庁は5日、事業に参加する宿泊施設で新型コロナウイルスの感染者がどれくらい発生しているかの情報を公表しない方針を示した。同日開かれた国会の野党ヒアリングで明らかにした。 観光庁幹部は理由について、ホテルで感染したのか、別の場所で感染したのかなど線引きが難しく「公表することで風評被害が広がる恐れもある」と説明した。野党側は地域別ではなく全国での数字で構わないと譲歩したが、観光庁側は応じない方針だ。 そもそも観光庁は感染状況をつかみ切れていない。前日のヒアリングでは、「Go To」に参加する長野県のホテルが従業員の感染を公表したのに観光庁が把握できていなかったことが発覚。観光庁は情報把握が遅れていることを認めた上で、感染情報を集約する厚生労働省から情報提供を受ける仕組みづくりを始めたと弁明した。
国の持続化給付金事業を担う一般社団法人サービスデザイン推進協議会が設立から四年で、同事業を含め十四事業を計千五百七十六億円で経済産業省から委託されていた。うち九件を、広告大手の電通や人材派遣のパソナなどに再委託していたことも判明。残りの五件でも事業の大半を外注していた例があり、法人本体の実体の乏しさがより浮き彫りになった。 (森本智之) 過去の再委託の事例は経産省が国会議員に示した資料で明らかとなった。法人が再委託をした事業九件のうち、電通グループに七件、パソナには二件と法人の設立に関与した企業を中心に事業を回していた。 法人の不透明さが発覚する発端となった持続化給付金では、委託費の97%に当たる七百四十九億円が再委託費として電通に流れている。電通が設立に関与した法人から電通に事業が再委託される経緯について、両者はこれまで「回答を控える」としている。経産省は現時点で、持続化給付金以外の事業
鎌倉市が、JR鎌倉駅前の市観光案内所(同市小町)を今年十月一日に移転リニューアルした際、パートタイムで働いていた四十~六十代の女性スタッフ十一人のうち九人が雇用契約を更新されなかったのは、正当な理由のない雇い止め(使用者による有期労働契約の更新拒否)であり、事実上の解雇の疑いがあると市議会で指摘された。これを受けて松尾崇市長は今月の定例会見で「(元スタッフに)会って事情を聴きたい」として、調査する意向を示した。 案内所は市が鎌倉市観光協会に業務委託して、協会が運営している。本年度は市から委託費約千五十万円が出ている。十一人は同協会と半年間の有期雇用契約を結び、繰り返し継続して更新され、通算で八~九年働いていた人もいた。 市議会決算委員会で疑いを指摘したのは、保守系会派「公正と法」の上畠寛弘(うえはたのりひろ)市議。元スタッフへの聞き取り結果として「半年ごとの契約更新の際も口頭での確認をして
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