米ボーイングが開発を進めてきた次世代中型旅客機「787」の相次ぐ納期遅れが世界に波紋を広げている。 同社は6月23日に合計5度目となる初フライトなどの延期を発表した。機体の胴体と主翼を接合する部分を補強するのに時間がかかることが理由だった。 「いつ納入?」気を揉む航空会社 当初は数週間以内に新たなスケジュールを発表する方針だった。だが、それから1カ月後の7月22日に開いた2009年第2四半期決算の発表の場でもスケジュールを決められず、顧客の航空会社をいらだたせた。 ボーイングのジム・マックナーニ社長兼最CEO(最高経営責任者)は「重大な問題ではなく、既に解決の方法はつきとめている」と、“軽症”であることを繰り返し強調している。