藤井裕久財務相の後任に菅直人副総理が就任することが6日決まり、東京・霞が関の官庁街では、通常国会への対応が迫っている時期だけに、官僚と対峙(たいじ)してきた菅氏への不安を口にする官僚も目立った。 「菅氏の就任で財務省の力は弱まるのではないか」と、菅氏の姿勢を警戒する官僚は少なくない。一方で「(菅氏でも)ある程度のばらまき予算を認めざるを得ない立場になる。閣内で明快に厳しい意見を言えず、存在感が弱まるのでは」(総務省幹部)とし、影響力の低下を懸念する声も。農林水産省の課長は「評価に関しては何も言えない」と素っ気ない反応。国家戦略担当相の菅氏を支えてきた内閣府のある幹部は「報道以上のことは分からない」と繰り返した。