瓜生忠夫編『ビルマ戦記』(教養社、一九四四年三版)。カバーがあるはずだが、失われている。天神さんで、百円。瓜生忠夫(うりふただを)は北野中学、東大文学部から日本映画社に入社、脚本や映画論を執筆している。 まず何と言っても文字に惹かれた。高橋錦吉を連想させる手書き明朝体だ。デザイナーの記名なし。次に数多く入っている写真も悪くない。クロースアップの多い FRONT ふうというか LIFE ふうである。 しかしこれを買う決め手は遊び紙に貼られていたレッテル。「阪神電車直営/阪神マート」。阪神電車は一九〇五年に大阪(出入橋)~神戸(滝道)間を開業した。翌年、梅田まで延長。一九三三年には商業施設「梅田阪神マート」を梅田駅に設けている。このレッテルのすぐ下のところに「20. 12. 7」と書いてあるが、昭和二十年十二月七日という意味だろうか? 本文では林田重雄の「カメラ従軍記」がなかなか迫真。 《ピン
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