屋名池誠『横書き登場』に次のようなくだりがある。 マンガの場合、せりふの書字方向は、コマを読み進む順序やコマ内部での時間進行と深く関係しているので、容易に変えることはできない。 しかし、今後は状況は変わってゆくかもしれない。(190頁) これを読んで思い出したのはサンリオが1970年代に出していた『リリカ』というマンガ雑誌である。 たしかせりふは横書き、本の左を綴じてあって、コマの進み方が左から右で日本の通常のマンガとは逆だった。創刊号で、この形式は世界の人々に読んでもらいやすくするためだと高らかに宣言していたと記憶している。手塚治虫の「ユニコ」というマンガが読みたくて何号か買ったが、違和感が大きすぎて買うのをやめた。 だから残念ながら手元にない。この雑誌の話を人にしてもそんな本あったっけ? と言われるばかり。 でもこういうときインターネットはありがたい。ヒットした。 htt