1990年代後半から爆発的に普及し、「1人1台」があたりまえになった携帯電話。しかし、その総契約数はすでに1億の大台を超えており、コンシューマー市場の成長は鈍化の兆しを見せている。MNPによる携帯電話会社の変更はあるが、“初めてケータイを持つ”という純粋な意味での新規契約市場は先細る一方である。 この市場環境の変化の中で携帯電話会社が注力するのが、1人のユーザーに2台のケータイ/スマートフォンを持たせる「2台目市場」の創出と、ひと以外のモノに通信機を内蔵する「通信モジュール市場」の創出である。1人のユーザーのまわりに多くの通信需要を創り出すことで、契約数増加の頭打ちを防ごうというワケだ。 そして、後者の「通信モジュール市場の創出」において、一大マーケットとして期待されているのが、クルマ向けの“車載通信モジュール”市場である。周知のとおり、国内の自動車保有台数は約7000万台。最近ではトヨタ